感覚過敏・鈍麻への試み 頭皮 編(2歳4ヶ月~)
さて、今回からは2歳4ヶ月頃から始めた感覚の過敏さや鈍麻さに対してのアプローチについて記録させて下さい。
当時、日常の中で色々な事に対応していった訳ですが、一番困難があったのは感覚過敏・鈍麻でした。
発達障がい以前に・・・むしろこの感覚の鋭鈍のせいで『愛着が十分育めないのかも・・・?』とか『これがこの子の生き辛さの最たるものなのでは・・・?』という思いが日増しに強まりまして、何にも置いてこれを率先して改善していきたいという思いから取り組み始めた事なのでした。
息子の場合、過敏・鈍麻のある部位が多くありますので各部位毎に分けて順次お話しさせて頂きます。最初は頭のてっぺんから下へという流れで進めさせて下さいね。
~髪の毛を触られるのを嫌がる~
私は親に頭をなでてもらうと本当に嬉しくて「もっともっと!」と母親にお願いしていたくらいなのですが、息子は頭や髪を触られるのが心底嫌そうでずーーーーっと逃げていました。
まぁ。。。確かに髪の毛や頭くらい触られるのが苦手でもそんなに支障はなさそうなのですが、帽子が被れないのが難点かも(^^;)
という事で色々と試してみました。
感覚過敏への対応はウチの息子の場合はやっぱりまだ下記の2つの方法しかないのかなぁ…(^^;)?、と今のところ考えています。
(その1)(強引にはしないけれど、耐えられるなら)何らかのアプローチを続けて慣れさせる。
(その2)絶対に無理そうなのでもう少し大きくなるまで避ける。
息子の頭部の過敏さの場合、どちらかといえば(1)寄りでしたので帽子を工夫すれば何とか乗り越えてくれるのでは!?という期待も込めて(1)の慣れさせる方法で何とかやってみようと思いました。
なにせ夏男で炎天下でも5~6時間ずっと外にいる子でしたから、本人の為にも何とかなれてもらわなくてはという思いもありました。
↑40℃近い日は帽子必須ですよね・・・。
いくつか手持ちの帽子を見せて、お気に入りの帽子を被せつづけました。最初は嫌がる事も多かったものの、どうやら途中から『これはカッコイイ帽子』と思ったらしく何とか慣れてくれました。
又、頭皮のマッサージの意味も含めて朝のブラッシングを少しづつ取り入れていきました。
あくまでもマッサージ的要素の方が大きいので、柔らかい質感の乳児用ブラシを今も使っています。*1
↑普段使っていて、あまり綺麗なものでなくてすみません(T_T)
ブラシもひよこの絵柄がついた可愛らしい物だったので、何とか耐えてくれていました。今では結構平気です。
結局、少しづつ慣らしていった事で幼稚園の帽子も被れる様になりましたし、頭をなでると気持ち良さそうにしてくれる様になりました。
拒否される度に何度も心が折れそうになりましたが、頑張った甲斐がございました!
*1:小学生になってもまだこれを使っています(^^;) 最近は髪の毛自体を非常に短くカットしてもらう事が多くなりましたのであまり出番がありませんけれど、少し伸びて寝ぐせがついてしまった時はブラシのお世話になっています。
発達の凸凹への対応 3 ~片付けの事など。 環境を整える 後編~(2歳2ヶ月~)
~危険な物は一切出さない~
さて、環境整備の続きです。
息子が2歳過ぎの当時は、
・包丁
・ハサミ
・カッター
・子どもの頭に落ちると危険な重さの物
上記の様な物は一切子どもが絶対に手出し出来ない場所に片付けていました。
ですから料理も夫がいる時だけでした。*1
覚悟を決めて全部片付けた時、正直ホッとしました。
これで「危ない!」と叫んだり怒ったりしなくて済むようになったからです。
(家事の時間が圧倒的に短くなって大変でしたが、その分子どもと向き合える時間が増えて結果的に良い方向に進みました。)
~睡眠~
息子は生まれて4ヶ月くらいから朝の日光に強く影響される様子がありました。
当時はきちんと日光を浴びればサーカディアンリズム(概日リズム)が機能していた様に思います。
又、本人もそれを無意識のうちに感じていたのか?日中は本能的に日光を求めていた様に思います。
ですから起床リズムは良い方で、夏は朝5:30には何となく目が覚めるのでした。
でも影響を受ける光は日光だけではありませんでした。
明るい蛍光灯は睡眠を妨げる要素となった様で、当時住んでいた家屋は住宅密集地にあった為、カーテンから漏れ入る街灯や隣家の蛍光灯が息子の睡眠を妨げていた事に気付きました。
気付いた時はすぐに遮光性が相当高いカーテンに交換し、どこからも絶対に光が漏れ入らない様にしました。*2
ところが「これで大丈夫!」、と思ったのですが、、、
今度は暗すぎて不安になり、「まっくらNO!!」と息子は大泣きしてしまう事になりました。
そこで常夜灯だけはつける様に切り替えた所、比較的落ち着いて眠れる様になりましたので4歳代まではオレンジ色の明かりをつけて寝ていました。
~最終的には引っ越しを考える~
上記の様な対応をしても、まだ難しい点が残っていました。
つまりそれは当時住んでいた家の立地でした。
うちの息子ですが、当時は脱走スキルが非常に高かったのです(>_<)
当時は借家でしたので玄関の鍵は元からあった2点に加えて工事が不要なタイプの鍵を1つ、合計3点で施錠していました。
それでもダメでした。
背が届かないはずなのに、棒か何かを使ったのかもしれませんがいつの間にか華麗な脱出を遂げていました(;゚Д゚)
そして悪い事に家のすぐ近くの道路は大きな国道の抜け道になっていまして、制限速度を大きく超えた車がどの時間帯でも往来していました。
ある時など、息子の脱出にすぐに気付いて追いかけた事があったのですが、その時には既に車とぶつかりそうになっていた所を通行中の自転車の女性に庇って頂いた事がありました。
その時はどなたにもお怪我がなかった事が本当に何よりだったのですが、どなたにも本当に申し訳なくて、自分自身を強く・・・強く責めた一件でした。
この件は今でも時折夢にみてしまう事があります。
もう二度とこんな思いはしたくない。
ですので道路への飛び出し対策としては・・・もう引っ越しを考えるしかない、とこの時強く思いました。
***********************
こうして、少しづつ・出来る事から息子や私たち家族をとりまく生活環境を見直していったのでした。
発達の凸凹への対応 3 ~片付けの事など。 環境を整える 前編~(2歳2ヶ月~)
当時、発達障がいについて勉強していると度々『環境を整える』という言葉に出会いました。
『環境を整える』とはつまり単に整理整頓だけでなく、”今何をする状況なのかが視覚的に理解しやすい様に生活動線などを整える(或いは視覚的なヒントで導線を作り出す)といった事なのかな?”と曖昧ですが理解しました。
あえてキーワードとして『環境』なんて大きな言い方をする意味を考えるとともに、もう少し大きく”息子の身の回り周辺の事”という観点から改めて我が家の環境について検討してみました。
~遊び道具の片付け方~
そういえば当時は日々に追われおもちゃの片付けなんて検討した事もなく、又、当時はまだあまり『子どもが片付けなくて大変だ!』という事もありませんでしたので*1それまでは私の流儀で適当にやっていました。しかしどうせなら、と片付け先をきちんと分けてみる事にしました。
といっても子どもが安全に使えて、子ども自身も取り出しやすく片付けやすい事が条件になる為、たとえ便利でもあまり硬いものや尖った素材の片付けグッズ等はまだ使えない、といった具合であまり選択肢がありませんでした。
思いつくのは一つ、
児童館の様な収納を目指してみる事にしました。
↓大人の胸程の高さの本棚に
カテゴリー毎に分け、そのまま置ける物は置きました。
↓取り出す事が多い小物は
子どもが持ち運べそうなサイズの箱に入れて、箱ごと本棚へ置いておく様にしました。
どうせならもっと分かりやすくやりたかったのですが、まだ幼かったので本人が並べて片付ける事は難しいだろうという事で、この程度に留めておきました。
~片付け→本人の自発性を育みたい~
というのも本格的なお片付はもう少し大きくなってから目指す事にしまして、今はまず片付けへの導入時期だと位置付ける事にしたのです。
ですからまず最初は片付けそのものよりも本人の自発性を促す事を目的にしました。
その為には”片付け”をするタイミングがわかりやすい方が良いだろうと思い、
・遊び→→→食事
・遊び→→→お風呂 など
という風に”遊び”の次の行動で場所を完全に移す事で本人の気持ちを切り替える効果を利用しました。
最初のうちは次の行動にうつる前に片付けの時間を必ずとり、私が片付けている所を見せるというルーティンを繰り返してみました。それを何度か見るうちに息子も真似をする様になり、無事片付ける事が出来る様になりました。
『きっと場面転換がわかりやすかったんだな~』と私なりに手ごたえを感じましたし、何より自分で片付けを出来た喜びが息子にもあった様で、これが自己肯定感の高まりに繋がったと思います。
~余談ですが、3歳を過ぎた頃の片付けについて~
こうして無事片付けが出来る様になった息子ですが、じゃあそのまま定着したのか?と言いますと、そんな簡単な事ではありませんでした。
実は息子の場合ですが、本当の片付けの困難さというのは
(1)どこに戻せば良いのか迷う
(2)手先が不器用で分解や細かく片付けるのが苦手
(3)片付けたらまたすぐに遊べなくなる(=自分の世界が壊れてしまう)
という3点が強く関係していると思われます。
(2)の手先のスキルは一日でスキルアップ・・・とはいきませんので、日々の生活の中で別のトレーニングを少しづつ続けて行く様にしました。
そしてもちろん片付けそのものの重要性についても
(a)無くすと困る
(b)踏んだり潰れると困る
(c)広げっぱなしだと違うおもちゃで遊ぶ場所が無くて困る
と本人が理解していましたので何とか今の息子でも上手く片付けが出来る工夫を考えました。
(3)の自分の世界を壊したくないという気持ちも汲みつつ、(1)のどこに戻せば良いのかわかりやすくする事へ対応する為に
↓この様な乗り物玩具専用の収納棚をDIYしちゃいました(^^;)
もちろんこんな棚を手作りしたのは初めてです(笑)
でも案外簡単で、家族3人で4時間程度で出来ました。
こういった展示型の棚にミニカーや電車のおもちゃをきちんと並べる事で息子のおもちゃの世界を尊重しつつ、ミニカーの箱を奥側に並べておく事で戻す位置を明示してみました。
3歳過ぎてすぐの頃に家族みんなで作ったのでそれなりに息子本人も思い入れのある収納棚となったのかな?と思うのですが、4歳近くになった頃も活用していました。
(作り方は沢山の方がブログ等で公開されています。ご興味のある方は『トミカ プラレール DIY 棚』等の検索用語で探してみて下さい!)
※そしてもちろん5歳を過ぎた頃でも子ども自身も楽しんで片付け出来ていました。それにその後順調(?)におもちゃが増えすぎましたので、更にもう一つ作って運用していました。(↓散らかっていてお見苦しいですがご容赦下さいませ(;^ω^))
引越して以来まだ子ども部屋を作ってやれていませんが、また早々にこの棚を組み立ててやりたいなと思っています。
~無理な時もある~
しかし、5歳頃には”何が何でもお片付けしなさい!”とは言わなくなりました。
やはり無理に片付けをさせる事が難しい時もあったからです。。。
それは上にも少し書きましたが、『完成した物を壊す事への恐怖感(≒再現性への不安感)』が息子の中では非常に大きなものだという事に気付いたからです。
例えば複雑に組み立てたレールや↓この様にサッと簡単に作ったブロックの乗り物でさえも片付ける事を強く拒否する事が多かったです。
理由はきっと、一度壊すとまた同じものを作り上げる自信がなかったからだと思います。
だから本当に自分で納得をして片付けをする為には、手先の器用さや記憶力(もしくはその代替手段として写真に撮っておく事や作り方説明書を見て再現するといった方法)を伝えていかなくちゃ、本人の不安感を払拭してやる事は出来ない事に気付いたのです。
「片付けられないならおもちゃを出しちゃいけません!」と言うのは簡単でした。
でもそうなれば片付けられる簡単な遊びしかやらない様になり、壊す不安から挑戦する気持ちを諦める事もあるのかもしれないと思いました。
だから甘い親ですが、今はまず私がやるべき事を全てやり尽くしてみようと思い模索している所です。
~カテゴリー分けも大事~
そしてこれはウチの子だけかもしれませんが、おもちゃのカテゴリーを細かく分類してやる事も大事だったりしました。
例えば車と電車のおもちゃは同じ所には片付けたくない、ですとか・・・
ウルトラマンだとか仮面ライダーといった男の子の好きなヒーロー物のおもちゃでも同じ番組毎に片付け先を分けるのではなく、ヒーローのエリアと悪役のエリアは別で、更に言えば悪役でも動物系か人物系かによって分けて欲しがったりしました。
ここまで細かくやると大変、と思っていましたが一度納得すれば自分ですんなりと片付けられたりしますので、『最初が一番大変、あとは楽なはず』と思って付き合っています。
*1:これは後々3歳頃になると『片付けなくて大変だ!』という事を実感する様になりました。
発達の凸凹への対応 3 ~スケジュール 編~(2歳2ヶ月~)
※子どもが小学生になった今だから言える事ですが、この記事の内容の頃は私もまだまだ人間として未熟だった様で、かなり無理矢理こちらの都合を息子に一方的に押し付けようとしていた様にも思います。今もし視覚支援をしたとしても、あくまでも”今日の一日の流れはこんな内容ですよ”といった、本当に一日の流れを丁寧に伝えるためだけの気持ちで作ると思いますし、本人の気持ちを聞き入れる余裕の時間も取り入れていると思います。当時はまだまだ”こちらの意図に従ってほしい”という気持ちが随分強くて、子どもの気持ちを汲み取ろうという姿勢にまだまだ欠けていた様に思います。(=つまりそんな余裕もない程大変だった、という事の裏返しなのですけれど)反省の意味も込めて当コメントと共にこの記事も残しておきたいと思います。
~一日の見通しをたてる~
とにかく怒らない育児をしようと発達の凸凹への対応 2 ~愛着を考える 中編~で決めた訳ですが、怒ってしまう要素をいくつか検討してみました。
その中でも一番の原因は、就寝時刻が遅いという事でした。
*【当時の息子の大まかな一日の流れ】(夏場の場合)*****
06:30頃~起床→一緒に読書
07:30頃~朝食
08:00頃~着替え
08:30頃~外遊び
13:00頃~帰宅後昼食
13:30頃~また外遊び
16:00頃~帰宅、家遊び
19:00頃~お風呂
20:00頃~着替え
20:30頃~晩ごはん
21:30頃~歯磨き
22:00頃~絵本
22:30頃~就寝
*****************************
当時も今も殆ど変わっていません(笑)(小学生になってほんの少しだけ寝るのが早くなりました)
とにかくお昼寝をせずに22:30~6:30の睡眠なんて体にいい訳がないと思っていましたので、寝ない事への私の不安が大きかったのです。
それから一つ一つの事にとても時間がかかっていました。というのも何かが終われば”遊んでしまう”からでした。*1
一つ一つをスムーズに切り替えていかなければより多くの睡眠時間を確保する事は難しいと考え、スケジュールの視覚化を試みました。
一日中在宅の日もあれば、プレへ通園する日もある事からその日のスケジュールに合わせて組み替えられる様に磁石でつけ外し出来る様に作りました。
当時の息子はまだ文字も読み始めで時計も読めませんでしたが、なんとなくそれらしいイラストを見つけてきて発砲スチロール板に張り付けていました。
このスケジュール板、今となっては全く使っていませんが導入当初は一日の流れを本人が理解する手助けに少しはなったのかな?とは思います。
↑こちらは3歳を過ぎた頃に作ったものですが、こちらの方が本人以外の動きも見えてくる点が子どもにとってはわかりやすかった様です。
~で、肝心の睡眠時間は?~
結局このスケジュール表を使い始めてから、何とか就寝時刻は20時台に戻す事が出来たのですが・・・
早く寝ようとすると体の多動(→こういう表現が正しいかはわかりませんが)が出る様になってしまいました。
布団の中でゴロゴロ動き回り、私や夫の上もお構いなしに転がる始末。
止めようにも本人にも止められない様で、結局23時頃に力尽きて就寝といった感じで逆効果となりました。
そこで、
20時台~絵本
21:30~消灯
22:00~就寝
へ切り替えたところ、布団の上をゴロゴロ転がる事はなくなりました。
結論としては、恐らく息子にとっての『遊びきった満足感』と『体の限界』を迎えるのが22:00なのだと思います。
それより早めても逆に遅くなってしまうので、クタクタになるまで遊びきって*222時には必ず寝る約束とする様になりました。
発達の凸凹への対応 2 ~愛着を考える 後編~(2歳2ヶ月~)
※子どもとの関係を考える上で”愛着”を原点にした当時の事を大事に考えておりまして、以前のブログでは[追記]としていた部分を改めて書き起こしました。よろしければお付き合い下さい<(_ _)>
~”しつけの為に怒る”の効果は?~
愛着について考えた事の続きです。
しつけの為に仕方なく”叱る”・”怒る”という方も多いかと思います。
もちろん誰しも好きで怒る訳ではなく、『怒りたくないけど言う事を聞いてくれないから仕方なく怒る』、とか『怒らないと子どもが動かないから』、という方も多いのではないでしょうか?
我が家でもまだ息子が3~4歳の頃はまだ叱る事も多くありました。
でも、叱ってもまさに糠に釘な様子だったのです(笑)
それは4歳目前のある日の事でした。
視覚的な手がかりをもちろん利用した上で時刻の約束をした事があったのですが、守れなくて叱った事がありました。
その時の息子の様子は叱っている最中も話し終えた後もボーーーっとしていましたので、『もしかして効果なし??』と思いしばらく様子をみてから本人に話しかけてみました。
私)「あのね、今はどんな気分なの?」と聞くと
子)「どんな気分でしょうか?」と逆に聞かれて「わからない」と答えたんですね。
すると
子)「正解は・・・ドドドドド(ドラムロールらしき音)・・・じゃん!楽しい!でした~。新しいおもちゃを思い出してたの。」
と怒られた間も空想に逃避していた様子でした。
なのでこんな風に逃避してしまうなら怒っても効果がないと思い、叱るよりももっと適正な視覚的な支援に努め、本人の理解を促して自分でどうすべきか考えていける様にしていくべきだと思ったのでした。
強い口調で今の間だけ一時的に言う事をきかせるのではなく、
いつか大人になる頃には自分でどうすればいいのか考えられる子になって欲しかったからです。
~愛着の定義など~
この記事を一番最初に書いた頃(2015年)は、まだ”愛着”という言葉がピンとこない部分もありました。なので記事を書く際に色々なHPを拝見させていただく中で
アゼルさんという方のD.N.寄生地というHPに心理学解説をされているコンテンツがありまして、その中の”愛着”のページでとても勉強になった箇所がありました。
その中ではハーロウが行ったアカゲザルの子どもで試みた愛着についての実験を紹介されていて、『生理的要求の充足より接触の快感の方が愛着の形成に重要』であるとの事でした。
もちろんこれは人間の場合だと異なってくる事もあるのでしょうけれど、そうした実験結果があった事が衝撃でした。
実はこうした論文を知らなかった頃、息子がパニック泣きを起こした際には無我夢中でふわふわのブランケットで息子をくるんで外側から強めに抱きしめる(と落ち着く)という事を行っていたのですが、もしかするとこうした事と繋がるのかも・・・?と納得した事がありました。
~父親への愛着は?~
さて、ここまで出てきたのは母子間についての愛着という事になります。
「確かに私にべったりで嬉しい気持ちもあるけど、たまにはパパにも行ってョ」なんて世の中のお母様達からの悲鳴も聞こえてきそうですが(笑)そうなんです、書いていてふと”では父親への愛着はどうなのか?”と考えてみたんです。
先程のハーロウの『生理的要求の充足より接触の快感の方が愛着の形成に重要』(=つまりお世話係ではなく触り心地の良い人に愛着を示す)という内容ならば、もしかすると父親には愛着を持ちにくいのでは?という事になってしまいますよね。
でも実際にはそうじゃないと思います。
きっと父親には父親の役割があるはず。
結局当時は参考文献などは探せませんでしたが私なりに考えた結果は、
父親への愛着は、もう少し長じてから知的活動や遊びの中で形成されるのでは?という事でした。
私自身の記憶を辿ると、父親が”高い高い”や”飛行機”(両方とも子どもを高く持ち上げる遊び)をしてくれた事や知的好奇心への的確な回答をしてくれた事が一番嬉しかった様な気がします。
※息子も夫の高い高いが大好きでした。
逆に大きくなるにつれ、私の体重も増えてしまいパワー系の遊びをどんどん拒否されたり知的好奇心に対しても少しづつ学校にお任せな対応が残念と感じた記憶があります。
ですので子どもからのこうした要求にこたえていく事も”父親への愛着”の形成につながるのではないかな?と感じています。