ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記

子どもの発達や成長について気付いたこと、感じたことを。 忘れないための備忘録的なブログです。

感覚過敏・鈍麻への試み 口腔内 中編(2歳4ヶ月~)

 ※昨日(7/6)お読み下さった方、申し訳ございませんでした(T_T)下書きの途中で記事を公開していたみたいで、改めて加筆してUPしました。確認が足りなくて本当にすみません(>_<)

 

~固形物が食べられない~

↓過去記事の追記に書きました通り、

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

うちの子は固形物が食べられないのです。

固形物というより、苦手な食感だとどんなにすり潰してもダメです。

”ザラザラ”(じゃがいも等)、”きゅっきゅっ”(きゅうり、トマト、コーン等)などの食感が特に苦手でした(T_T)はぁ…野菜の王道ばっかり苦手なんですョ…。(ネギとかショウガなんかは案外好きみたいです。ちょっと味覚に鈍麻さがあるかもしれません。。。)

 

こういった物は無理に食べさせず、嫌な思いをあまりさせない様にしてきました。

いつか過敏さが緩んだ時に食べてみる気持ちを残しておきたいからです。

それと、食べられなくても一応大人と同じ物を食卓に並べる様にはしています。

少し挑戦してみてダメかどうかを時折確認するためにも。

 

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例えばにくじゃがの”じゃが”です。

 

←左が大人用の中でも少し小さめのじゃがいも。

→右が息子用。これでも相当小さく刻んだのですが、このサイズでも当時は”おぇ”と涙目で反応していました。*1

 

この当時はまだまだ長い時間をかけていかなくちゃダメだろうなぁと思ったものでした。ただ、その中でも葉物野菜なんかは食感は苦手でも味は好きそうなので、離乳食をやり直している気持ちですり潰して出すなどの工夫はしてみて、何とか突破口を見出せないか試行錯誤している途中です。

 

 

~現在までの対応法~

何となく食べられるニンジンやタマネギといった食材でさえも大きさを間違えれば途端に飲み込めなくなります。

ですので、これまで基本は刻み食をずっと続けてきました。

 

それ以外に、

(1)口腔内のマッサージ

(2)食品に対する知識(まずは名前を覚える、名付けをする)

(3)料理への興味を促してみる

こういった事を実施してきました。

 

個別にご説明しますと、

(1)口腔内のマッサージについて

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またまたいつもの通り毎度下手なイラストで申し訳ないのですが、上記の矢印の辺りをマッサージしたよ、という事なんです。

当時は歯ブラシも2時間かかる子でしたので、口の中に手を入れるなんて絶対に無理でした(>_<)

ですからまずは歯磨きを嫌がらずに出来る様になる事を目標に、達成したらゆくゆくは本格的なマッサージを取り入れたいと考えました。

 

歯ブラシは柔らかい赤ちゃん用のナイロンではない素材のもの(シリコンなのかな?)を使い、無理矢理ではなく気持ち良い程度でゆっくり時間をかけて実施しました。

 

とにかく歯磨きは”気持ちの良いもの”という印象をつけるところから始め、2歳半頃には何とか少しづつ歯ブラシを受け入れてくれる様になりました( ;∀;)長かったぁ・・・*2

 

そしてその頃から本当に少しづつ上記イラストで示しました通り、歯茎や歯の周辺からほっぺたの内側まで、食品に接する部分を刺激していく様にしました。

『歯ブラシで優しくなでる』

ごくごく弱い刺激でゆっくりゆっくり。嫌がれば辞める、また次のブラッシング時で大丈夫~、といった気持ちで根気よく繰り返していきました。

 

少し慣れてきたのがわかった頃には「10数える間だけ頑張ろう」と歯磨きの目安を示してやると、本人も『その間なら頑張れる』と思えるらしく、徐々に頑張れる時間が長くなってきました。

そして今に至ります。

 

この記事を書いている今、息子は小学一年生になりましたが、

”うゎあ・・・こんなに大変な頃があったんだ~(^^;)”というのが振り返っての率直な感想です。

いつしか歯磨きが大好きになり、毎日欠かさず歯磨きする子になりました。

 

ただ、食べられる物に関してはこの当時から比べて劇的に増えた訳ではありませんので、この点に関してはまだまだ引き続き経過を見守っていかなくちゃいけないです。

 

 

(2)食品に対する知識(まずは名前を覚える、名付けをする)

これは専ら図鑑や本を通じて、色々な食品に興味をもって欲しかったからです。

みなさまは

「へ~、こんな食べ物があるんだ。」

と初めて見る食品を思わず口にしてみたいと思う事ってありませんか?

知識として知ると食べてみたいと思ってくれたらラッキーね、なんて思った訳なのです。

 

図鑑を見ながら

「コーンスープはとうもろこしから出来ているよ」と教えてみたり、

「コロッケの中にはじゃがいもが入っているよ」と説明してみたり。

 

切り刻んだ食品の元の形おしえてみるのも、息子の様なタイプには安心に繋がる知識なんじゃないかな?なんて思っています。

 

 

 

(3)料理への興味を促してみる

息子は2歳頃から料理を手伝いたがりましたが、とくに火を通す工程に一番興味があった様です。

それでも大変多動でしたので危なっかしくてなかなかお手伝いしてもらう気になれませんでした。

 

ですので↓過去記事で載せました写真にあります様なおもちゃの食品を使っておままごと遊びをしています。

 

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

 

これは・・・実際にはあまり感覚過敏には効果はないのかもしれませんが、料理や食品への興味を失わない為といった意味合いもありますし、やりとり遊びとしても楽しんでいます。

 

 

 

*1:ちなみに幼稚園で少しづつ挑戦させていただいた事やフライドポテトやポテト系のスナック菓子が大好きになった事なんかをきっかけに今では写真左側の大きめのサイズのじゃがいもでも何とか食べられる程度にはなっています。ただしメークイン馬鈴薯じゃないとダメな様です(;^ω^)

*2:マッサージの詳しい方法については『口腔ケア 脱感作療法』などのキーワードで検索していただくと正式なやり方を教えていただけるサイトがたくさんありますのでご興味のある方は良かったら探してみてください。

感覚過敏・鈍麻への試み 口腔内 前編(2歳4ヶ月~)

~過敏さの中でもひと際目立つ口腔内過敏~

 うちの息子の感覚過敏の中でも一番周囲がわかりやすいのが口腔内の過敏さだと思います。*1

 

この口腔内の過敏さは小学生になった今でも苦しんでおります。

先日もちょうどサブブログで最近の事についてお話しさせていただきましたのでご興味のある方は読んでいただけると幸いです。

let-me-pick-you-up-d.hatenablog.com

 

 

~私の同級生の思い出~

思い起こせば私が小学生の頃の事です。

クラスに一人、息子と同じ症状で苦しんでいたクラスメイトがいました。

その子は給食で食べられない物が多く、又、食べる時間もとても必要とする子でした。

 

給食の時間が終わり、掃除の時間になってもまだ涙目で吐き気を必死でこらえながら教室の片隅で食べていました。

今思えばその子も同じ苦しみを抱えていたのだとわかります。今なら少しは助けてあげられたのかもしれないです。けれど当時は同情の気持ちはあったものの”ずっと食べているけど・・・何がそんなに大変なのかな?”と疑問に思っていました。

 

もちろん誰にでも一つや二つは嫌いな味があって、すごく時間がかかる時はありますよね。

でもそのクラスメイトの様子はあきらかに嫌いな味のそれとは違っていました。まだ当時の私は口腔内の食感や耳の中から聞こえてくる噛み砕く音の辛さなんて知りもしませんでした。

いや、知ろうとしなかったのかも…しれませんね。

 

とにかくあまりに辛そうな毎日に、そんな疑問を本人にぶつけるのも可哀想な気がして、その子にはその当時の気持ちはずっと聞けずに今に至ります。

 

そして今、息子が全く同じ状況になって初めて、当時の友達の気持ちが何となくわかる様になりました。

 

”とにかく気持ち悪い・不快だ”

”味は好きなのに何故か吐き気がしてしまう”

きっと・・・そんな感じだったのでしょうね。

 

現在私の息子も小学生になりました。

その友人と同じ様にまだ苦しみを抱えたままですが、今は学校や先生方の理解に恵まれまして、何とか過ごせております。

 

この環境に甘えず、少しでも緩和していけたらいいなと思っています。

 

 

口腔内も聴覚の過敏さと似た所がありまして、まずはしっかりと分析を。

 

・食感が嫌なのか?/音が辛いのか?

(→すりつぶしたりジュースなどにしてみるとどうなのかな?)

・苦手でも味は好きなのか?/味もあまり好みではないのか?

(→味が好きならすり潰してパンケーキに混ぜてみたり形を変えてみる工夫をしてみるなども良いかもしれません。※混ぜた事は包み隠さず本人に伝える事が大事だったりします。)

 

他にも色々考慮するポイントはあると思いますが、とにかく苦手すぎるのでこれこそゆっくり頑張りたいと思います。

 

 

 

※長くなりますので前・中・後編に分けさせて下さい<(_ _)>

*1:本人が一番辛いのは聴覚の過敏さかも?と思うのですが、聴覚過敏は他人から理解されづらいという点がある様に思います。

感覚過敏・鈍麻への試み 目・視覚 分析編(2歳4ヶ月~)

~物の見え方~

2歳4ヶ月頃のやっていた感覚過敏などに対するアプローチのお話しの続きです。

今回は目について、、、、なのですが、息子の場合視覚へのアプローチは他の箇所とは違いとても困難な箇所の一つでした。

ですのでこの頃はとりあえず分析をしてみよう、という事で取り組み始めてみました。

 

1歳後半の↓ 過去記事の中で入浴に1時間かける、というお話しをさせていただきました。

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

 そのお風呂遊びでは数字パネルでの遊びやお風呂用クレヨンで描いた絵を見せて見立ての力を育てようと試みていました。

 

そんな時、息子がふと数字パネルを動かしながら私の目を”チラッ”とみる事がありました。

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5のパネルを上下反転させて、チラチラと私の目を見るのです。

まるで”ほら、見て!”と言わんばかりの顔をしていました(笑)

 

『5を上下反転させると2になったよ!』というつもりなのでしょう。

「Two!! Two!!」と言いながらパネルを指差すのです。

 

確かにこの見え方は私には思いつかなかった発想でしたので、

「えっ!?すごいネ!」と思わず言った一言に息子はニヤリとしていました。

 

更に

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9を半回転させてニヤリ(笑)

こっちはまぁ・・・多くの人が気付く事なのですが、「良く気付いたねー!」と褒めてやるとそれはそれは嬉しそうな様子でした。

言葉や表情ではまだうまく表現出来ない頃でしたが、嬉しそうだとこちらがわかる様子をしていました。

 

 

 

それから物の見え方といえばもう一つ、↓2歳頃の過去記事の中で水族館が大好きになったという話を書かせて頂きました。

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

 そんなに魚が好きなら、という事ですぐに魚図鑑を買い与えたのです。

それを一緒に見ていた時の事です。

当時の息子はサメやマンボウといった大型の魚が好きでした。

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ですので買ってすぐに覚えたこのマンボウのページですが、横で息子の様子を見ていると”息子が見ている箇所が何となく変だな?”と思ったのです。

 

といいますのも、息子は従来のマンボウとウシマンボウ(当時報告されたばかりの新種のマンボウ)の違いが一目でわかった様なのです。

(ちなみに↑の写真の左がマンボウで、右がウシマンボウなのです。)

「ウシマンボウはどれ?」と聞くと必ず正解していましたし、逆の聞き方でも正解していました。

う~ん、、、確かに色が違う様な気もしますが、どうして間違わないのだろうか?と不思議でした。

 

・・・が、息子を観察していると何となくすぐに理由がわかりました。

息子の視線の先には

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魚影の欄がありました(笑)

私自身、この欄に注目した事は今まで一度もありませんでしたので大変驚いた記憶があります。

 

魚の個別の写真ではなく魚影を記憶していた為、

同じ形の魚はどれか?と判断していた様なのでした。

 

どうりで全体的には覚えるスピードが速かったのに比べて、色違いの魚を覚えるのが苦手である点や、ホホジロザメ牙をひどく怖がる特徴などから考えますと・・・

 

息子はおそらく対象物のアウトライン(輪郭)に視点を置いているのではないか?と考えつきました。

(息子と同じような特性の方にはよくある事だそうですね。)

 

こうした視点は普段の生活の中でもおそらく大きな影響がある事は安易に想像されました。

だから逆に視点を中心にもってこなくてはいけない様な作業(例えば人の表情の判別等)が難しかったりするのかもしれません。

 

こうした物の見え方をしている息子の場合、それが過敏なのか鈍麻なのかはわかりませんが、何らかの不都合が生じている様に思いました。

 

ただ、誰しも様々な感覚に感じ方のバラツキはあるものだと思いますので、「うちの子変だ!」とは思わずに、この子にはそういう”見え方の特性がある”のだといった具合で理解し受け入れました。

 

 

 そう、だからきっと↓過去に

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

 私が疲れた表情をしてもヘラヘラ笑っていたのは、顔の中心が見えていなかったのだろうと理解しました。

 

見えてもいない息子に必死で表情に変化をつけて理解させようとしていたなんて馬鹿馬鹿しいですね。

もっと早くに理解していれば、あの時の対応は違っていたはずなのに・・・と今でも思います。

 

 

~視覚への対応~

視力自体はとても良く見えている様子でしたので、対象物の捉え方を矯正していく事に正直心が痛む思いでした。

 

息子はこれまでは真っ先に対象物のアウトラインを見る生き方をしてきた訳ですから、それが心の拠り所になっている部分もきっとあるのだと思います。

それに形を正しく識別出来る点などは、大好きな電車や車を見分ける能力にもつながりますのでそれを改善してしまうなんて・・・改善といえるのか随分悩みました(>_<)

 

かといって相手の表情(=感情)を理解出来なければ将来大きくなった時に社会生活を送る上で適切な人間関係を築く事が難しいのでは・・・?と、安易に予想されました。

 

ですから当面はアウトラインを見る事をすぐには変えず、表情以外(=動作や声のトーン)で相手の感情を理解させる事から始めていこうと思いました。

 

その先についてはまた随時見直していく、という事で『感覚過敏・鈍麻への試み 目・視覚編』についてはまだまだ試行錯誤を続けている所です。*1

 

 

今回は随分ながくなりすみません(T_T)

目や視覚についてまた何か特筆すべき事があれば書かせていただきたいと思います<(_ _)>

 

 

*1:因みに現在息子は小学1年生となった所ですけれど、幼稚園の年長の頃には相手の表情を見る様になり、対象物のアウトラインを見つつも中心へ視点が移動してきた様に思います。

そうした事が影響したのか、因果やどちらが先なのかははっきりわかりませんが、いつしか電車や車も好きだけど天体や恐竜といった事へも興味対象が移っていく様になりました。子どもというのはたくましいですね。見え方が変われば好きな事も広げていける様です(*^^*)

※具体的なアプローチ内容についてはもう少し先になりますが改めて書かせて頂きたいと思います。

感覚過敏・鈍麻への試み 耳 編(2歳4ヶ月~)

さて、頭の次は耳です。

2歳過ぎ当時の息子はあまり耳ふさぎをしませんでした。というよりも耳をふさぐという防御手段を知らなかった様でして(笑)、幼稚園に入ってから教えてみたところ耳をふさぐ事を覚えたのでした(^^;)

 

話が脱線しましたが、耳ふさぎはなくても聞こえの過敏さは2歳代でもはっきりと周囲が気付く程にはありました。

新幹線の沿線沿いに住んでいたのですが、新幹線が通る随分前から新幹線の方へ注意を向けていたのです。だから何となくは察していました。

 

ただ、過敏さがあるとわかっても、具体的にどう対応していけば良いのかわかりませんでした。そんな時、息子がある一つの方法を提示してくれました。

 

 

~物音の正体を教える~

2歳頃といえば、日中まだまだよく泣いていました。

そんな息子に対して私は何に泣いているのか全くわからずに困っていました。

 

そんな時、息子がipadで自分で探してきた動画をじっとみつめていたんですね。

それが

Transportation Sounds English - Learn Fast Fun - Recognize Memo Speak Обучающий мультфильм TuTiTu # - YouTube

youtu.be

”Transportation Sounds English”

という幼児向けの乗り物の音を教えてくれる動画でした。

息子はとても集中して何度も何度も聞いていました。

 

これが・・・息子が知りたかった事なのだとピンときました。

毎日自分の外から聞こえてくる物音の正体を知りたかったのでは・・・?と。

 

そう思い、色々な音を教えてくれるこれらの動画を積極的にいくつか見せているうちに・・・息子の日中の癇癪泣きが嘘のように減っていきました。

 

 

泣かなくなってしばらくするとそのうちに何か聞こえる度に

「オートバイ」や

「きゅうきゅうしゃ」といった言葉で私に伝えてくる様になったのです。*1

 

この動画のシリーズには乗り物の他にも"動物の泣き声"や"楽器"、"家電の音"などもありましたので、息子にそれぞれを見せて生活の中で聞こえてくる音の正体を教えていきました。

 

まだ幼かったので、動画をあまり見せるのは・・・と少し躊躇う気持ちがよぎる事もありましたので、そんな時には私が犬や猫の鳴き声を口真似でやってみたり、ヘリコプターの音真似をしてみせたりしました。

 

大きくなった今では、大きな物音であれば驚きはしますが日常生活で普通に聞こえる範囲の音で泣く事はなくなりました。(「何の音かな?びっくりするなぁ・・・。」といった程度です。)

 

 

 

~人の声への鈍麻さ~

しかし息子には音に関して少し困った事がもう一つあります。

それは物音には敏感なのに、人の声は聞こえにくい様子があるのです。

 

いわゆる”指示が通りにくい”状態です。

(これを鈍麻と言えるかどうか・・・は少し疑問なのですけれど。)

 

そこで当時は普段の生活では周波数が異なると言われる英語を主に使って息子へ話しかけていました。

私ーーー>息子

上記の様な印象を強く与えたいな、という思いからの工夫でした。

つまり”他人はおしゃべりするもの”なんだ、という事を伝えたかったのです。

言葉での意思伝達や感情の表現など、私は常に息子へ語り掛けをしているのだと気付いて欲しかったからでした。

 

その根底には行く行くは

私<---息子

この構図を本人が意図して発してくれるのを期待していたのでした。*2

 

まぁ、、、そうした事を意識していくうちに耳から聞こえた私の話を何となく理解し、行動に移していける様になっていきましたので、徐々に日本語へ移行していけばいいかな?なんて当時は簡単に考えていました(^^;)

 

この様に、手探りではありましたが聴覚の鈍麻さに対しては生活音の中から人の声を取り出す訓練を意識して進めていきました。

もちろんその際には口頭で説明しても理解しにくい事に関してはイラストを用いて説明していきました。聴覚からの情報よりも視覚からの情報の方が理解が早い特性だったからです。

 

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当時はこうした教材づくりも子どもと一緒にその場で作るしかありませんでしたので、7の欄の様に間違ったりする事も多くありました(笑)

”子どもが好きな題材を使ってササっと簡単に手作り出来る物”を、という事をいつも思いながら、この時は当時大好きだった魚を使って数字を伝えてみようと試みました。

 

 

それから

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各アルファベットに関連したイラストをそれぞれ描いて、連想ゲームの様な遊びに使いました。

 

こうして苦手な耳の能力・感覚は得意な目で補う方法を少しづつ探っていったのでした。

 

 

 

<<以前の記事の追記ですが>>

前のブログでは『テレビや動画は刺激が強すぎるので、特にテレビは急に怖いシーンやCMなんかで音量が急に上がってしまうなど、予期していない事が始まってしまう点が息子には難しいです』とお話しさせて頂きました。

実は小学生になった今でもあまり変わらず、といった部分もありますが、クイズ番組や動物系、サイエンス系、教育番組系なんかは比較的好んで見る様になってきました。

しかし相変わらず話の流れを理解しなくてはいけないドラマや急な表情の変化が激しいアニメなんかは苦手な様です(;^ω^)

 

 

 

<<追記>>

普段、聴覚過敏については以下2点で区分する様にしています。

 

(1)一度聞いて正体がわかれば不安感から解放される音

(2)何度聞いても不快な音(反響音、高音など)

 

(1)の場合は上記でお話しした通り、積極的に音の正体を教える様にしていますし、(2)の場合は音の正体は教えますが出来るだけその場から離れる様に伝えています。

(2)の場合は時間をかけて慣れていくしかないのかな?と感じています。

 

*1:文字として覚えたのは1歳4~6ヶ月頃ですから、そこから約1年経って音声での伝えてくる様になった事になるかな?と思います。

*2:時期的には幼稚園の年長の頃、5歳後半には”見て見て!”と私に見て欲しい事を伝えてきたり、「今日は幼稚園でこんな事があったよ!」と報告する事が出来ていましたので、一応目標としていた事は出来る様になっています。

感覚過敏・鈍麻への試み 頭皮 編(2歳4ヶ月~)

さて、今回からは2歳4ヶ月頃から始めた感覚の過敏さや鈍麻さに対してのアプローチについて記録させて下さい。

 

当時、日常の中で色々な事に対応していった訳ですが、一番困難があったのは感覚過敏・鈍麻でした。

発達障がい以前に・・・むしろこの感覚の鋭鈍のせいで『愛着が十分育めないのかも・・・?』とか『これがこの子の生き辛さの最たるものなのでは・・・?』という思いが日増しに強まりまして、何にも置いてこれを率先して改善していきたいという思いから取り組み始めた事なのでした。

 

息子の場合、過敏・鈍麻のある部位が多くありますので各部位毎に分けて順次お話しさせて頂きます。最初は頭のてっぺんから下へという流れで進めさせて下さいね。

 

 

~髪の毛を触られるのを嫌がる~

私は親に頭をなでてもらうと本当に嬉しくて「もっともっと!」と母親にお願いしていたくらいなのですが、息子は頭や髪を触られるのが心底嫌そうでずーーーーっと逃げていました。

 

まぁ。。。確かに髪の毛や頭くらい触られるのが苦手でもそんなに支障はなさそうなのですが、帽子が被れないのが難点かも(^^;)

という事で色々と試してみました。

 

感覚過敏への対応はウチの息子の場合はやっぱりまだ下記の2つの方法しかないのかなぁ…(^^;)?、と今のところ考えています。
(その1)(強引にはしないけれど、耐えられるなら)何らかのアプローチを続けて慣れさせる。
(その2)絶対に無理そうなのでもう少し大きくなるまで避ける。

息子の頭部の過敏さの場合、どちらかといえば(1)寄りでしたので帽子を工夫すれば何とか乗り越えてくれるのでは!?という期待も込めて(1)の慣れさせる方法で何とかやってみようと思いました。

 

なにせ夏男で炎天下でも5~6時間ずっと外にいる子でしたから、本人の為にも何とかなれてもらわなくてはという思いもありました。

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↑40℃近い日は帽子必須ですよね・・・。

いくつか手持ちの帽子を見せて、お気に入りの帽子を被せつづけました。最初は嫌がる事も多かったものの、どうやら途中から『これはカッコイイ帽子』と思ったらしく何とか慣れてくれました。

 

又、頭皮のマッサージの意味も含めて朝のブラッシングを少しづつ取り入れていきました。

あくまでもマッサージ的要素の方が大きいので、柔らかい質感の乳児用ブラシを今も使っています。*1

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↑普段使っていて、あまり綺麗なものでなくてすみません(T_T)

ブラシもひよこの絵柄がついた可愛らしい物だったので、何とか耐えてくれていました。今では結構平気です。

結局、少しづつ慣らしていった事で幼稚園の帽子も被れる様になりましたし、頭をなでると気持ち良さそうにしてくれる様になりました。
拒否される度に何度も心が折れそうになりましたが、頑張った甲斐がございました!

*1:小学生になってもまだこれを使っています(^^;) 最近は髪の毛自体を非常に短くカットしてもらう事が多くなりましたのであまり出番がありませんけれど、少し伸びて寝ぐせがついてしまった時はブラシのお世話になっています。