子どもの発達障害に気付くまで 23(生後1歳9か月~)
~インターナショナルスクールの幼児教室~
『・・・ダメだった、10分と持たずに出てきました。』
と当時夫に送ったメールを振り返ると、上記内容の報告文章でした。
自宅に程近いインターナショナルスクールの乳幼児教室へ週1回通う事に決め、当日緊張しながらお部屋に入りました。
教室には同じ1歳代のお子さんとそのお母様達が数組いらっしゃいました。担当はネイディブの先生お一人で、円陣を囲うように床に直接座るスタイルでした。
どのお子さんもまだ幼いのでずっと長い間じっとしている事はあり得ないにしても、息子は最初からトップギアで泣き続け、授業開始から10分も経たずに出てきたのです。
『来週もこんな状態なら辞めざるを得ない』とも夫へ報告した記憶があります。それ程に激しすぎる泣きっぷりでした。
(次週以降は辛うじてシクシク泣きかうろうろと立ち歩く程度に何とか治まりましたので、そのまま継続する事が出来ました。)
この様に、当時知らない所へ行くと激しく泣く事も多く、又、慣れるのにも時間がかかりました。
『はぁ・・・
やっぱりこの子には何をやってもダメなのかしら・・・』
そんな思いが込み上げる帰り道、歩きながらふとその10分間で担当の先生が教えてくれた歌をいくつか口ずさんでみました。
その歌の中でも乗り物系の歌に息子は反応してくれるのでは?と期待しながら歌ったのですが、実は息子が一番反応したのは何と「お天気」の歌でした。
「天気」・・・なんて私は小さい頃ちっとも気にした事もなく、興味も全くなかったのでもちろん息子にも意識して教えた事なんてありませんでした。
しかし息子にとっては違った様です。
きっと日々の生活に密着した事で、言葉には出せない疑問や不安が渦巻く一つの要因として『お天気』の不思議さがあったのでしょうね。
何度も何度も"Sunny","Cloudy","Rainy"と繰り返し歌う事を要求されました。そしてその日からしばらくは息子のお天気熱が治まらないという事が続いたのです。*1
こういった事から、私の興味や知識に偏る事なく身の回りの事象・事物を教えてくれる『百科絵本』等を試しに読んでみる事にしました。
こちらの本はぼろぼろになるまで何度も何度も読みました。
2~3歳といったこちらの本の適齢を過ぎた4~5歳になっても思い出しては手に取る事が多かったです。
そしてこの2冊だけでなく、薬局や病院、図書館などの出先でもこうした本があれば積極的に見せる様にしていきました。(私が促さなくても、本人が自分から読みたがって手に取る方が多かったかもしれません。)
この様な本を購入したり図書館等で貸していただいたりする度に、息子は
『これぞまさしく知りたかった情報!』
と言わんばかりの高い集中力であっという間に内容を記録していきました。
こういった概念の獲得(概念が息子の中に既にある場合はそれに対応する『名前を知る事(名付け)』)が後々に日中の癇癪泣きを大きく軽減してくれていったのでした。