ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記

子どもの発達や成長について気付いたこと、感じたことを。 忘れないための備忘録的なブログです。

感覚過敏・鈍麻への試み 耳 編(2歳4ヶ月~)

さて、頭の次は耳です。

2歳過ぎ当時の息子はあまり耳ふさぎをしませんでした。というよりも耳をふさぐという防御手段を知らなかった様でして(笑)、幼稚園に入ってから教えてみたところ耳をふさぐ事を覚えたのでした(^^;)

 

話が脱線しましたが、耳ふさぎはなくても聞こえの過敏さは2歳代でもはっきりと周囲が気付く程にはありました。

新幹線の沿線沿いに住んでいたのですが、新幹線が通る随分前から新幹線の方へ注意を向けていたのです。だから何となくは察していました。

 

ただ、過敏さがあるとわかっても、具体的にどう対応していけば良いのかわかりませんでした。そんな時、息子がある一つの方法を提示してくれました。

 

 

~物音の正体を教える~

2歳頃といえば、日中まだまだよく泣いていました。

そんな息子に対して私は何に泣いているのか全くわからずに困っていました。

 

そんな時、息子がipadで自分で探してきた動画をじっとみつめていたんですね。

それが

Transportation Sounds English - Learn Fast Fun - Recognize Memo Speak Обучающий мультфильм TuTiTu # - YouTube

youtu.be

”Transportation Sounds English”

という幼児向けの乗り物の音を教えてくれる動画でした。

息子はとても集中して何度も何度も聞いていました。

 

これが・・・息子が知りたかった事なのだとピンときました。

毎日自分の外から聞こえてくる物音の正体を知りたかったのでは・・・?と。

 

そう思い、色々な音を教えてくれるこれらの動画を積極的にいくつか見せているうちに・・・息子の日中の癇癪泣きが嘘のように減っていきました。

 

 

泣かなくなってしばらくするとそのうちに何か聞こえる度に

「オートバイ」や

「きゅうきゅうしゃ」といった言葉で私に伝えてくる様になったのです。*1

 

この動画のシリーズには乗り物の他にも"動物の泣き声"や"楽器"、"家電の音"などもありましたので、息子にそれぞれを見せて生活の中で聞こえてくる音の正体を教えていきました。

 

まだ幼かったので、動画をあまり見せるのは・・・と少し躊躇う気持ちがよぎる事もありましたので、そんな時には私が犬や猫の鳴き声を口真似でやってみたり、ヘリコプターの音真似をしてみせたりしました。

 

大きくなった今では、大きな物音であれば驚きはしますが日常生活で普通に聞こえる範囲の音で泣く事はなくなりました。(「何の音かな?びっくりするなぁ・・・。」といった程度です。)

 

 

 

~人の声への鈍麻さ~

しかし息子には音に関して少し困った事がもう一つあります。

それは物音には敏感なのに、人の声は聞こえにくい様子があるのです。

 

いわゆる”指示が通りにくい”状態です。

(これを鈍麻と言えるかどうか・・・は少し疑問なのですけれど。)

 

そこで当時は普段の生活では周波数が異なると言われる英語を主に使って息子へ話しかけていました。

私ーーー>息子

上記の様な印象を強く与えたいな、という思いからの工夫でした。

つまり”他人はおしゃべりするもの”なんだ、という事を伝えたかったのです。

言葉での意思伝達や感情の表現など、私は常に息子へ語り掛けをしているのだと気付いて欲しかったからでした。

 

その根底には行く行くは

私<---息子

この構図を本人が意図して発してくれるのを期待していたのでした。*2

 

まぁ、、、そうした事を意識していくうちに耳から聞こえた私の話を何となく理解し、行動に移していける様になっていきましたので、徐々に日本語へ移行していけばいいかな?なんて当時は簡単に考えていました(^^;)

 

この様に、手探りではありましたが聴覚の鈍麻さに対しては生活音の中から人の声を取り出す訓練を意識して進めていきました。

もちろんその際には口頭で説明しても理解しにくい事に関してはイラストを用いて説明していきました。聴覚からの情報よりも視覚からの情報の方が理解が早い特性だったからです。

 

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当時はこうした教材づくりも子どもと一緒にその場で作るしかありませんでしたので、7の欄の様に間違ったりする事も多くありました(笑)

”子どもが好きな題材を使ってササっと簡単に手作り出来る物”を、という事をいつも思いながら、この時は当時大好きだった魚を使って数字を伝えてみようと試みました。

 

 

それから

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各アルファベットに関連したイラストをそれぞれ描いて、連想ゲームの様な遊びに使いました。

 

こうして苦手な耳の能力・感覚は得意な目で補う方法を少しづつ探っていったのでした。

 

 

 

<<以前の記事の追記ですが>>

前のブログでは『テレビや動画は刺激が強すぎるので、特にテレビは急に怖いシーンやCMなんかで音量が急に上がってしまうなど、予期していない事が始まってしまう点が息子には難しいです』とお話しさせて頂きました。

実は小学生になった今でもあまり変わらず、といった部分もありますが、クイズ番組や動物系、サイエンス系、教育番組系なんかは比較的好んで見る様になってきました。

しかし相変わらず話の流れを理解しなくてはいけないドラマや急な表情の変化が激しいアニメなんかは苦手な様です(;^ω^)

 

 

 

<<追記>>

普段、聴覚過敏については以下2点で区分する様にしています。

 

(1)一度聞いて正体がわかれば不安感から解放される音

(2)何度聞いても不快な音(反響音、高音など)

 

(1)の場合は上記でお話しした通り、積極的に音の正体を教える様にしていますし、(2)の場合は音の正体は教えますが出来るだけその場から離れる様に伝えています。

(2)の場合は時間をかけて慣れていくしかないのかな?と感じています。

 

*1:文字として覚えたのは1歳4~6ヶ月頃ですから、そこから約1年経って音声での伝えてくる様になった事になるかな?と思います。

*2:時期的には幼稚園の年長の頃、5歳後半には”見て見て!”と私に見て欲しい事を伝えてきたり、「今日は幼稚園でこんな事があったよ!」と報告する事が出来ていましたので、一応目標としていた事は出来る様になっています。