言葉のかけ方を変えました 2 (2歳9ヶ月~)
※前回からの続きです。
~○○しませんョ~
そうして、今度はより私らしい声掛けへと変えていきました。
「~しよっか(=しようか)。」
これは「~しましょう」と促す時ですが、教科書どおりだと自分の言葉に淀みを感じていましたので少し語尾等を変化させていきました。
これだけで息子が何となくイキイキと元気で活発な内面が引き出せた様に変わった気がします。
「○○しませんョ、それはしませんよ。」
普通「○○しません」ではなく、ではどうすれば良いのかを提示する場面ですが、どうしても多動で落ち着きがない時にさっと軽く否定する言葉として重苦しくではなくさらりと軽く使える様に語尾を柔らかく変化させて使いました。
(「○○しませんョ~」と言うと、「えへへへ~」と少しニヤけたバツの悪そうな表情で問題行動を辞める様になっていきました。私はこうした「えへへへ~」を待っていた様に思います。)
こうした配慮をしだした頃、息子は何となく表情意外の感情表現に気付き始めたからです。
声のトーンでも感情が表現出来る事をはっきりと理解し始めたのです。
ですのでちょっとした語尾の変化で、息子は『怒られている訳ではない』と理解し、こちらの話を聞き入れる姿を見せてくれていました。
~××しないと□□になるよ→予測の有効性~
対応方法がまだわからなかった頃、急かせるとパニックにはなるけど、指示した通りに動く事に気付きました。
「早くしなくちゃ!間に合わないよ!」
と言うと何故か血相を変えて急ぐのです。
好ましくない未来の事を示していると理解している様でした。
こうした事から予想される事態や未来の提示が有効である事に気付き始めました。
まずは少し先の予定(比較的近い未来)の提示を。
想定される最悪の事態や息子にとって嫌な未来の提示から始めました。
「20分に出発しないと、バス行ってしまうよ。」
と嫌な未来を提示した後、
「15分に出発すると、バスに間に合うよ!」
と息子にとって好ましい未来を必ず提示する様にしていきました。
今の行動の結果が未来になる、
つまり
未来は今の行動によって変える事が出来る事を伝えたかったのです。
脅している様にも聞こえると思います。
でも嫌な未来の提示の時は出来るだけサラっと、嫌味や悪意なく。
あくまで息子の想像力を言葉で少し補うだけの気持ちです。
こうして予測や予感、未来の提示を利用していきました。
~『①、②、③』方式~
言葉のかけ方というよりも、物事の整理の仕方、考え方として
『①、②、③』と順次的に作業していく練習をしていきました。
最初は①、②、③程度から、次第に①~⑤、①~⑩の様に増やしても大丈夫になりました。
①ごはん
②着替え
③歯磨き
④トイレ
⑤靴下、靴をはく
(時にはホワイトボード等の視覚的な支援を使ったりする事で脳の中でイメージしやすい方法を活用しました。)
こうして何かをする時は、順番に整理して作業していく事や手順通りに行う事で好ましい結果に繋がる事を息子は理解していきました。
最近は例えば、順番が違えば違う結果になる時もある事も伝えています。
今ではホワイトボードを使う事はほとんどありませんが、それでも難しい顔をしている時は利用しています。
言葉のかけ方を一つ変えるだけで、息子が少しづつ、でもこうして確認すると非常に大きく成長した事が改めてわかります。