ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記

子どもの発達や成長について気付いたこと、感じたことを。 忘れないための備忘録的なブログです。

水への興味―トイレの水や排水溝のこと 前編(2歳4ヶ月)

 ~常動行動などの困った事~

当時取り組んだ遊びを通じた伸ばし方については前回の記事までで一通りご説明させてところでした。

 

さて、そうした遊びを通じて感覚の過敏さや不器用さのある息子に対してアプローチをしていた頃の事です。

 

笑顔も増えてきて、一緒に行動していくのがどんどん楽しくなってきた一方で、次第に困った行動も一つ解決したと思えばまた別の困りが現れたり、または少しづつ変化がみられたりという頃でした。

 

その年は暑い夏で日々外遊びや水遊びに明け暮れていました。

乳児の頃は嫌がっていたベビーカーにも乗れる様になったので、外歩きの時はベビーカーに乗せてしまう方が私的には楽だったのですが、いつまでも乗せておくより

”飛び出しや多動を改善する為にも一緒に歩く訓練をしなくては”

と思い始めたのです。

 

・・・と、積極的に歩く事を選んだ訳ですが、歩く毎に困難が待ち受けていました。

 

具体的には

・外にある自転車の車輪を回し続けたり、

・側溝に石を落とし続けたり、

・蛇口から流れ落ちる水に手を当て続けたり・・・

等という困った行動です。

 

調べるとこれらは常動行動としてはよくある事の様でしたが、この頃はどうすれば辞めさせられるのか?という事ばかり考えていました。

 

結局、あの手この手を使ってもなかなか辞めてくれず、無理矢理抱きかかえて違う所へ行こうとすると反り返ってパニックになったり強く抵抗するばかりであまり良い結果になる事もなかったので、水道で水を触る事だけは自宅で満足するまでさせる事にしました。

 

側溝への石落としや他人の自転車を触る事は多くの人への迷惑になる事でもありますので、何とか辞めさせる為に別の遊びの提案をすかさず行い、すりかえをする様になっていきました。

 

例えば歩いている途中で止まっている自転車をみかけ、触りに行こうとした時はすぐ傍にある縁石等を指差して

「上手にこの上を歩けるかな?やってみようよ?」

等と、車輪回しと同等かそれ以上に楽しそうな事を提案すると諦めてくれる確立が高い事に気が付きました。

 

当時、ちょうど発達検査を受ける直前だったので、こういった困った行動はどうすれば良いのか検査を受けた後で担当の臨床心理士さんに相談してみると同じ様に”すりかえ”が有効である事を教えて下さいました。

こうした助言を受けて、外出する時は例えばミニカー等息子が興味をひくものを常に持ち歩き、周辺の物でうまくすりかえられない場合は手持ちのミニカー等で気をひいて少しづつやっても良い事(場所)とそうでない事(場所)を暗示させていく様にしました。

 

といっても常動行動にはやはり楽しみの側面もあるので全てを禁止するのではなく、水道遊びの様に家ではさせたい様にさせたり、似たような別の遊びを提案していく事にしていきました。

 

 

 

~トイレを流す回数~

そんなある日、水への興味がどんどん高まったのかトイレを何度も流すという困った行動が始まりました。

 

当時トイレトレーニングを始めたばかりで、2時間に1回トイレへ連れて行き始めた頃です。

トレーニングとしてはまずは慣れる事から初めようと、私も随分のんびり構えていましたのでトイレが出来ない事でイライラする事はなかったのですが、まさか水を流す回数で困るとは思いませんでした。

 

息子は水を流せるという事でトイレには喜んで行きました。そして何度止めてもレバーを回す事を辞めてくれない・・・。

 

う~ん・・・どうしたものか・・・

と、困った私は

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絵に描いてトイレの壁に貼りました。

『いつか・・・効果が出れば良いな~』程度にしか考えていませんでしたが、とりあえず怒って口で言っても効果はなさそうでしたので気軽な気持ちで描きました。

 

ところが・・・

即効果が出てしまったのです。

 

「レバーは1かいなの。」

と張り紙を見ながら1度だけレバーを操作し、何度も何度も張り紙を確認する息子がいました。

視覚優位を痛感した出来事でした。*1

 

 

(長くなりますので後編につづきます)

 

 

*1:今は絵でしつけをする事はほとんどありません。それは私自身の事に置き換えて考えてみたからです。私は紙面で冷静に指摘されると「その通りだ。改めよう。」程度に受け取る事が出来るのですが、同じ内容を口頭で強い語気で怒られたり指摘されるとひどく傷付くので、それと同じかなぁ?と思ったりするんです。

効果がありすぎて、視覚優位の息子にはこういった絵からの指示にそれなりに傷付く事もあるのでは?と思う事もあり、イラストで指示する事はほとんどなくなりました。やるなら指示の意味は持たせず、何の悪意も一切含まない案内書程度のものだけです。

当面はこのままの運用を続け、もう少し長じてイラストを見た時の気持ちを話してくれる様になればまた改めて考えてみたいなと思います。