ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記

子どもの発達や成長について気付いたこと、感じたことを。 忘れないための備忘録的なブログです。

他害のキモチ(3歳7ヶ月)

~日常の心配事~

前回、幼稚園で不満顔をする事があったというお話しをさせて頂きました。

その表情は鼻炎のせいだったという事はお話しした通りなのですが、実はその頃確かに日常の中で心配な事がございました。

 

 

幼稚園年少の2学期が始まる少し前、夏休みの終盤の公園遊びでの出来事です。

  

多くの子ども達で賑わう公園の滑り台。

息子が階段を登ろうとするタイミングで、後ろに待つお子さんに対して「ギューン」と言いながら手を突き出して相手を押す真似をし始めた事がありました。

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突然始まったこの奇怪な行動に私の頭の中は一気に真っ白に。

「!!!!!?????」

とりあえず本人の手を引いて列から外れ、本人に事情聴取。

しかし息子は目をそらすばかり。

直感で”人が多くて困ったのでは?”と感じとりましたので、しばらくは混み合った遊具は避けながらの公園遊びを続ました。

 

 

~言葉で伝えよう~

ぎゅーん・・・ねぇ。

要するに他害の気持ち寸前ですよね。

  

状況的に、

滑り台の階段をのぼるスキルに自信がなくて、周囲に誰も居なくて気を遣わない状況を作りたいという気持ちかなと思いました。

 

遊具って、確かに出来る子はササッと足早にこなしますよね。

後ろから無言の『早く登ってよ』という様な威圧感を感じたのかもしれません。

 

”他の子を押してはいけない”とは理解しているものの、自分の嫌な気持ちをどう相手に伝えればいいかわからなくて、押すジェスチャーをとったのでしょう。

 

そこでそうした状況に適した言葉を教えることにしました。

「ボクが終わるまで少し待っていてね。」と。

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※↑もし幼稚園でも同じことが起こってしまったら大変だと思い、あわてて先生方にお手紙を書いた事がありました。

 

もちろん一度や二度で言える様になる訳ではありませんでした。言えなくて相手の手を無理矢理遊具から外させようと強要する事も・・・正直何度かありました。

(※きっとこの当時ではまだまだこの子の能力に見合っていない事を私は要求していたのだと思います。試したことはなかったですが、おそらく5歳頃でもまだ難しかったと思います。)

 

じゃあこのまま放置したのか?という事ですが、決してそうではなく、言える様になる前に粗大運動に力を入れてきた甲斐があってか、身体能力の方が先に追いつき、周囲に誰かが居てもあまり気にせず遊具遊びが出来る様になってしまった様です。

ですから言葉で相手に伝える、という課題は今でも継続中です。*1

 

 

~他人の存在に気付き始めた?~

この頃の私はまだどこか息子を信じてやれていなくて、”他人を排除する気持ち”を持ってしまった事や、たとえフリでも”他人を押すフリ”をした事が不安でした。 

 

当時の私は『そんな気持ちをもちつつも実際には相手を押さないで、何とか伝えようと工夫した』と良い評価としてとらえてやる度量は持ち合わせていませんでした。

 

だから幼稚園の先生に、「こうした困った事がありますので園でも様子を見ていただけると助かります。何か解決法があれば教えて下さい。」と解決方法を教えて欲しくて手紙を書いたのですが、きっと受け取られた先生方も困られたのではないでしょうか(笑)

 

この件について特にお返事がなかったのは、”お母さん、ゆっくり見守りましょう。危なくない様にいつも見てますからご安心下さい。”と内心お考えだったのだろうと思います。

 

当時の私はといいますと、次第に”ちょっと前までこんな事はしなかったのに、どうして急にこんな事をする様になっちゃったんだろう?”という思いが消せなくなってきましたが、自分なりに整理し以下の様に考える事にしました。

  • 愛着形成が進んだから?
  • 目を使いこなせる様になってきたから周囲が見えてきたのかな?
  • 自分の感情に気付き始めたから?
  • もしくはそうした事が総合的に備わってきたからなのか?

 

何がきっかけかはわかりませんが、

こうして息子は周囲に他人がいる事に気付き始めていきました。いわゆる自他の区別のはじまりなのかなと思います。*2

 

そして他人は、自分の想像とは違う動きをし、その行動は自分の思惑とは違い予測がつかない事。

相手に何とか伝える方法が必要なんだ、という事にも気付き始めたのでした。

 

 

 

*1:というよりもおそらくずっと一生意識的に自分の脳内イメージを言語やイラストを通じて表現していく事は課題として抱えて生きていかなくちゃいけない子なのだと思います。それでも周囲の先生方の理解もあり、小2の夏ごろから言葉や絵で伝えようとする力がぐんと伸びてきました。

*2:息子は指しゃぶりをほとんどしませんでしたが、指しゃぶりをする事で自分のボディパーツの限界に気付き始める、とどこかで読んだ記憶があります。自分の限界が捉えにくかったので自他の区別が遅れたのかもしれません。