本を踏まないで~(3歳1ヶ月)
~少し慣れた頃~
幼稚園生活に慣れ始めた頃の事です。
園生活のお話しを担任の先生に伺う事がありました。
相変わらずの多動でしたが、少しづつ皆と馴染み始めたという所でした。
そんな中、「日々注意しても中々改善されない事があります。」という事でお聞きすると・・・
「本を踏んじゃうんです。」
と言われました。
・・・つまり見えてないのね(-_-;)
実は家庭でも同じ問題を抱えており、すぐに理解しました。
子どもの視野って狭いですよね。
床に本が置いてあっても目に入っていない。
加えて当時の息子は自分のボディイメージがまだまだ弱く、自分の足がどこまでなのかを上手く捉えられていませんでした。
衝動的に行動した場合、ついうっかり踏んでしまうのです。
まさしく不注意(笑)
どう対応したものか・・・考えてみました。
よく、保育園や幼稚園では
『物に心がある』という付喪神的な教えをされるかと思います。
息子もこの時始めてそれらを経験しました。
「本さんを踏んだら本さんが痛いって言ってるよ~。」
私も先生方がそう注意して下さるのを傍で聞き
『そうそう、昔、私もそう教えられたなぁ!』
と懐かしい思いでおりました。
大抵のお子さんはこの言い方でハッとすると思います。
「かわいそうなことしちゃった・・・。」と反省するのですね。
しかし息子の様なタイプには物に心があるといった発想がピンとこない様でした。
つまり自分の心にまだ気付いていなかったからです(笑)
~手順の提示~
当時の息子への提示はこうでした。
(1)前を見て歩く(走る)
(2)足元を確認する
(3)床に本があれば片付ける
まだまだ当時は”物心がついていない”様子でしたので、他者の気持ちや自分以外の物への関心も低く、自分が遊んだおもちゃであるとか別の誰かが遊んだ物といった区別もついていない様子でした。
なのでごく簡単な手順しか示しませんでした。
『そもそも前方に注意して歩こうよ。』
こんな程度の事を3つの手順に言い換えただけです。
この手順化に意味があったかどうかはわかりませんが、次第に減っていった様です。
~家庭での教訓とその後~
実は私も同じことを良くやってしまいます(T_T)
息子はふすまレールで遊んでしまう子で、それ自体はご家庭によっては「溝が傷むからダメです。」と躾けられている方も多いかと思いますが私はOKにしています。
敷居をレールに見立て(代入)られる想像力がついてきたのだな、と躾よりも今は見立ての力が伸びている事を削いでしまいたくなかったからです。
(もう少し大きくなったら、敷居が痛んでいる事を伝えていきたいと思います。)*1
(散らかっていてお見苦しい写真ですみません<(_ _)>ちゃんと奥の方におもちゃのレールを置いてあるのですがそちらはあまり使わず…何しろ敷居レールは特別なレールだそうです(-_-;))
で、このふすまレール・・・
急いでいると見えないんです、私(-_-;)
やれ靴下だの、お茶だのと急いで子どもの身支度でバタバタしていると足元で
ガシャーン・・・
当時の息子は
”壊れる”とか”ぐしゃっとなる”=失敗
と感じていた様で、私が電車を蹴る度に
「ガシャーン!」と言いながら自分でおもちゃを床に叩きつけてパニックになっていました(笑)
(書きそびれていますが、息子は失敗に弱いタイプです。)
「ごめんね(T_T)わざとじゃないんだよ、見えてなくてごめんね。。。」
ひたすら謝り続け、悪意が無い事を説明しました。
そしてこの1年で目の使い方等を意識して取り組んできた結果、一年経った今でも同じ事を繰り返す母ですが、息子が成長しました(笑)
蹴ってしまって
「ごめんね。」と伝えると
「うん、大丈夫。」と返事してくれます。
目の使い方を理解するにつれ、逆に見えにくい場所がある事に気付いたからいか、ふすまレールで遊びっぱなしだった自分にも非がある事を理解しはじめています。
子どもの成長ってすごいな、と改めて思う日々です。
※といってもまだまだ息子も踏んでいます(笑)完璧ではありませんが、成長している事を記録させていただきました。
*1:そういえば6歳直前に引っ越しをしてからはこのふすまレールを全くやらなくなりました。丁度良いふすまがない事と電車遊びを卒業してしまって今はお友達と戦いごっこなどに移行してしまった事などが理由だと思われます。