おじいちゃんに”早い者勝ち”を教わる(2歳8ヶ月頃)
今日はプール遊びの記事よりも少し前の頃の話です。2歳代の公園遊びで少し飛ばしてしまった出来事がありますので今日はそちらを記録させて下さい。
~滑り台にて~
ちょうど幼稚園選びに本腰を入れていた2歳8ヶ月頃の事です。
普段冬は外遊びをあまりしたがらない息子ですが、当時好きな公園があったので足しげく通っていました。
特に滑り台が大好きで、何度も何度も繰り返し滑っていた時です。
息子よりももう少し年上の男の子とおじいちゃんが公園へやってきました。
息子を見て、男の子も息子と順番交代で滑り台で遊び始めました。
その間おじいちゃんは公園のベンチで見守っていらっしゃいました。
何度も何度も・・・順序良く2人で滑っていたのですが、ある時その男の子が
「おじいちゃん、見ててね!」
とおじいちゃんに声を掛けました。
が、彼のおじいちゃんは返事をしませんでした。
そこで男の子はわざわざベンチの方へ近づいておじいちゃんに声を掛けようとしていました。
その時です。
息子と男の子はそれまで交代で滑っていましたが、
男の子が列から離れた為息子が2度連続で滑る事になりました。
その男の子が事態に気付き、
「あ、ずるいよ~!順番だよ!」と言いました。
私も『息子は随分滑ったし、譲ってあげる気持ちを持って欲しいな』と思ってしまい、
「次、順番待って代わってあげよう」と息子に言いました。
すると息子は理由のわからなさに軽くパニックに。
イヤイヤと癇癪になりかけました。
大声で抵抗し始めた息子。
そこへおじいちゃんの鶴の一声が飛んできました。
「ハハハっ、そりゃ~早い者勝ちじゃよ。滑りたかったら早く並ばんとね。」
と男の子や息子に聞こえる様に伝えてくれました。
~2年後ようやく・・・~
当時、私は正直おじいちゃんの”早い者勝ち”というルールに賛同出来ませんでした。
息子には人に譲る優しい気持ちを持って欲しいと思っていたからです。
それは今も変わりません。
でも実際に人に譲れる様になってきたのはもっと後で、4歳7ヶ月頃を過ぎた頃からです。
おじいちゃんに”早い者勝ち”を教えていただいてから実に2年経ってようやくです。
おじいちゃんに一声掛けて頂いた時、
息子は納得出来るルールを示されたのですぐに泣き止みました。
そしてまた2人で楽しく滑り続けました。
この時は親の私一人が納得出来ませんでしたが、おじいちゃんに胸を借りる気持ちでその場をやり過ごしました。
しかしこれ以降、徐々に『あの時のおじいちゃんが正しかったのだなぁ。』と納得していく様になりました。それは、
①まだ当時の息子には相手を思いやるまでに心の発達をしておらず、息子の能力以上の事を私が求めてしまっていた事
②子どもには目に見えるわかりやすいルールの方が納得しやすい事
という2つの理由からです。
当時を思い出す度に『発達には順番があるのに、まだ求めても仕方が無い高度な要求をしていたんだなぁ。』と思います。
人に譲る気持ちは大事だけれど、まだ出来ないのに求めても仕方ない。
それでもいつか出来ると諦めず、様々な発達を経、適切な時期が来れば出来る様になる(事もある)と納得して引く事も時には大事。。。
このおじいちゃんのおかげで今はこんな風に考えられる様になりました。
こうして先を歩まれている人々に子どもの見守り方を教えていただきながら、息子も私も成長してきました、というお話しでした。