遊びをせんとや生まれけむ―写真を使った共感(2歳4ヶ月~)
息子が2歳過ぎの頃から、感覚の過敏さや発達の凸凹に合わせた家庭内療育的な事を模索し始めました。
今回からはそういった取り組みの内容を記録させて下さい。
(※「ウチではこんな事をしてました」といったご紹介文になります。発達の様子によっては全く参考にならない事もたくさんあるかと思います。どうぞご了承下さいませ。)
~暑い夏 水遊び中心の毎日~
水遊びといえば、最初は雨に濡れるのもシャワーが顔にかかるのも嫌がる子でした。
ですので1歳代はあまりやりませんでした。
ですが↓過去記事で書きました通り、
let-me-pick-you-up.hatenablog.com
何となくプールやお風呂に入っている間の方がイキイキと笑顔も多く、相手の話もきちんと聞ける様子もありましたので積極的に取り入れていきました。
インターナショナルスクールに通いつつ、プレの無い日は朝からお弁当+おやつを作って、夕方まで遊んで車で昼寝して帰るという毎日。
相当ハードなはずなのに本人は疲れ知らずで楽しそうでした。(私は家事は完全に放置していました(笑))
~パソコンの壁紙に魅了される~
そうなんです。
こんな生活に付き合っていたら流石に家事をする時間も体力もありませんでした。
それでも水着の洗濯と晩御飯のカレーを作る時間だけはどうしても必要でしたので、その間息子は時間を持て余していました。
文字は読めるけれど、自分ひとりでは絵本は読みませんでした。
元来あまり一人遊びをせず、いつも私と遊びたがりました。(といっても一方的な遊び方で、この頃はあまり意思のやり取りはありませんでしたネ^_^;)
でですね、放置をすると恐ろしい癇癪が始まる訳です。
ギャーーーーーーーーーーーっと、泣き始めると治めるのに数時間なんて事もめずらしくありませんでした。
ですからほんの少し、夕刻~夜の20~30分程座って子どもが気に入る何かを探していました。*1
すると、ふとパソコンを起動させた時に壁紙が目に飛び込んで来ました。
Windowsの壁紙でした。
それは当時Windowsの公式サイトからダウンロード出来た壁紙で、美しい写真の物が多く時折新しいテーマをダウンロードして使っていました。
そうした壁紙の中のイルカの愛らしく生き生きした表情に息子は目を奪われていました。
それから私の膝にのって1時間以上(何時間でも見飽きない様子で)他のテーマも見せて?と指差しで要求しては様々な絶景を見る日々でした。
「これはザ・ウェーブだよ」とか
「間欠泉かな?」とか
「お魚さんだね、カクレクマノミかな?」等と声かけをしながら10秒程で切り替わる様に設定して次々に見せていきました。
「船があるね、探してみて?」
「トラックあるよ!」なんて探し物の要素も取り入れながら丁度フラッシュカードの様な感覚で見せていきました。
こうした絶景に息を呑む・・・
夫も同じタイプでしたので、『親子だな~』と妙に納得した記憶があります(笑)
息子はいわゆる視覚優位と言われるタイプです。だからこうした絶景や美しい写真に感動している様子が傍で見ていてすぐにわかりました。
そして驚く事に絵を見せながら声掛けをしていくと、そうした概念や単語もすぐに吸収してしまいました。
何より一番感じた事は、私と一緒に美しさを共感する事が情緒面に大きく作用していると感じられました。
これまでは子どもの遊びにあまりうまく共感してやれない事も多かったのですが*2この一件で共感する大切さを痛感しました。
又、絵カード等区切られた空間を利用すると概念を理解しやすい事に気付き、美しい絵や写真をたくさん利用して伸ばしていきたいなと考える様になりました。
*1:夜分なのであまり騒ぐとご近所に迷惑がかかりますし、寝る前なのであまり興奮させず沈静化していける様な何か、という条件で探しました。
*2:普段はおもちゃの車や電車の車輪を覗き込みながらずーっと手転がししている事が多く、それの何が楽しいのか私にはさっぱり理解してやれなかったのです。
例えば
「タイヤ、回ってるね~。」と声掛けするとチラッとこちらを見るのですが、表情からは『うるさいな~』程度にしか思われていない様な気がしてあまり声掛け出来ずにただ見守っていました。
本当はこのチラッとこちらを見るがとても大事で、本当は心の中ではとても喜んでいたんだと思います。それをうまく表現出来ないのも一つのハンデなのかもしれません。
ですから今なら「美しく転がっているね。」とか「六輪で動くなんてパワーが出そうだね。」と共感の言葉を投げてやれそうなのですが、当時の私はまだまだ未熟でした(笑)
こうした声掛けを通じて目やノンバーバルコミュニケーションでもいいので少しづつコミュニケーションが広げていく事が大事なのだと思いますが、当時はまだ私の勉強も理解も不足していました。
お子さんが長時間没頭する遊びは、その子にとってはとても興味の大きい事だったりしますので、その中に必ず成長の手がかりはあると考えています。よかったらじっと観察してみて下さい。
感覚過敏・鈍麻への試み まとめ編(2歳4ヶ月~)
~あれ?嗅覚は?~
全身の感覚のという事でお話しを進めさせていただいたこの『感覚過敏・鈍麻への試み』シリーズもいよいよ最終となりました。
それでタイトル通り嗅覚に関する過敏さ/鈍麻さですが・・・
実はうちの子に関しましては今のところどちらもみられません。
嗅覚に過敏さがあると、例えば
・洗濯物の香りが大好きすぎる、とか
・魚の生臭さが耐えられない
なんてエピソードをお聞きします。
確かにもしかすると鈍麻さはあるのかもしれませんが、(他人からは非常にわかりづらいという事もあるかもしれません)今のところ生活に支障がない為、対応していない訳なんです。
うちの子、2歳頃から副鼻腔炎という鼻のトラブル持ちですので、もしかすると成長して副鼻腔炎が落ち着いた頃に嗅覚の過敏さが出てきたら・・・その時にまた考えたいと思います。
~大事な2つの覚については・・・~
感覚過敏や鈍麻を考える際に、五感以外にも実はあと2つ、大事な感覚の事を知っておくと良いかも?と思う事がありました。
・固有受容覚(ボディイメージに関する感覚など)
・前庭感覚(ぐるぐる回転や傾斜を感じる感覚など)
ざっくりした説明ですみません(^^;)
息子が2歳半当時、五感以外のこうした感覚について、私はまったくの無知だったんです。
もし当時理解していればこの後展開していく遊びにもどんどん取り入れていったと思うのですが、そうした感覚への理解は息子が成長するに伴い少し関連書籍などを読める様になってからの事でした。
こうした感覚を大切に育んでいく事もとても大事だと後々気付く事になりますので、もし今からいろいろやってみようと思われる方がいたらと思い、少し書かせて頂きました。
~数年経過しましたが~
結局、聴覚と口腔内の触覚に関してはまだまだ厳しいままですが、視覚や口腔内以外の体の触覚に関してはずいぶん緩んだ様にも思います。
療育やこうした家庭でも取り組みが良かった、というだけではなく、もちろん自然な成長による所も大きいと思います。
一進一退の様なゆるやかな進捗で、まだまだ継続した努力が必要な事には変わりありませんが、当時に比べて格段周囲も本人も楽になった様に思います。
では、次回からは遊びを通じて伸ばしていこうとした試みを記録させて下さい。
(↓ 1歳4ヶ月頃の水遊びの様子です。ご近所にあった水遊び場に初めて水着で入った頃の写真だったかなと思うんですが、かなり恐る恐る水に入っていた様子が良くわかります。普段は「ママ、バイバ~イ」な子が必死に指を掴んで放しませんでした(笑)好きだけど怖い、怖いけどやっぱり入ってみたい、そんな葛藤を乗り越えた写真ですので記念に残させて下さいね。)
感覚過敏・鈍麻への試み 皮膚 後編(2歳4ヶ月~)
~ボディイメージの強化~
さて、皮膚の過敏/鈍麻さへの模索の続きです。
『感覚に訴求する事って・・・他に何かあるかな・・・?』
毛布が意外に効いたので他にも探してみました。
そういえば息子はスパッツやレギンスといった、くるぶしまでのタイツの様なぴったりとした物が大好きだと思い当たりました。
それに偶然かもしれませんが、、、
スパッツの時は何となく指示が通りやすい気がするのです(^^;)何となくですョ
この現象って・・・よく発達障がいの方は全身のパーツの感覚がわからない、とお聞きしますがその表れなんじゃないかな?と思うんです。
そうそう、確か
『自閉っ子、こういう風にできてます!』(著作:ニキリンコさん、藤家寛子さん 出版:花風社)
の中で発達障がいの方が自分の体を動かす場合は意識して脳から指令を出して動かしているといった事をおっしゃっていたかと思います。
つまり、
全身のボディパーツの感覚の希薄さ≒ボディイメージの弱さ
といった事なのかな?と理解したのですが、うちの息子も似たような部分があって、ちょうどその弱さをスパッツが補ってくれているのでは?と思いました。
↑こんな風に圧がかかると自分の境界線がはっきり感じられるのかな?と思ったのです。
私が息子を見て感じた事ですので正しい事かどうかはわかりませんが、息子の場合、背中や後頭部、足の裏といった自分の目で見えない部分や頭から遠く離れた脚などの感覚を掴み取るのが苦手な様でした。
それがこうした補助によってボディイメージがはっきり掴めると、体が自由に動く感覚がするのかな?と思うんです。
思いのままに動く、というより腕や足が動いている感覚が上手く掴み取れると、自分の動作に不安を感じなくても済みますし、そうした無駄な気を使わなくて良くなる分、他の事に集中できるという事なのかなと思います。
『ママの言っている事がきちんと耳に入ってくるョ。』
『何となく今日は体が動きやすいョ。』
スパッツを履くとそんな前向きな気持ちにさせてくれる様な気がしていました。
そしてこうした体が自由に動く喜びに気付いていく事は、息子が苦手だったダンスやお遊戯といった模倣が必要な全身運動へも興味を持たせてくれる様になりました。
子どもには多かれ少なかれ自分の体を動かす喜びがある様に思うのですが、息子もこうした事を経て徐々にそうした喜びを表現する事を覚えていきました。
~水は全身の境界線をはっきりと感じさせてくれる~
わざと水道の水を流しっぱなしで手のひらに水圧を当てて楽しんだり、お風呂の中だと驚くほどの記憶力を発揮したり、プールが大好きだったり。
思えば随分前から息子はこうした特徴を示してくれていたのでした。
考えてみれば確かに水に浸かって水圧が全身にかかると、普段より自分の体をはっきりと感じる事が出来ますね。
この事に気付いてからは、夏の暑い日は積極的に水遊びを取り入れたり、3歳後半からはスイミングも習い始めてみたりなど、日々の中に水との触れ合いを持つようにしています。*1
そうそう、水といえばじゃあシャワーはどうかと申しますと、シャワーはどちらかと言えば最初は嫌いでした。
一部だけ濡れる感覚や、粒が当たる痛さが嫌なのでしょうね(^^;)
それも少しづつ弱めのシャワーから慣れさせていき、いつの間にか楽しさの方が勝った様です。
水圧は好きだけど、濡れる感覚過敏とはまた別問題らしく、水泳でも泳いだり背中に水圧を受ける事は大好きだけど、頭をつけて潜るのは非常に嫌がるという難儀な状態(笑)まだもう少し時間がかかりそうです。
~過敏><鈍麻~
乳幼児の頃は抱っこを毛嫌いした息子でしたが、3~4歳の頃にはどんな抱っこ(前向き、カンガルー抱っこ等)でも大丈夫になりました。小学生になった今はさすがに20kgを長時間抱っこするのは難しいですが、相撲ごっこなんかで持ち上げてやると楽しそうに喜んでいます。あんなに嫌がっていた頃が嘘みたいですネ。
当時こうした皮膚の過敏さについて誰かに話す時、たとえ話として
「息子は皮膚の一枚分を私のお腹の中に忘れてきたかの様です。」と例えておりましたが、今はずいぶん過敏さが薄らぎました。(むしろ鈍麻の方がまだ残っているかも?)
学校で誰かと不意に接触したり、手をつながなくてはいけない場面ではまだまだ厳しい様ですが*2、素材さえ気を付けてやればタートルネックの服も着れますし、タグもあまり気にしなくなってきました。
あ、一つだけ。
あるあるですが、そういえば靴下は・・・おそらく一生嫌がるカモ(笑)しれません。学校から帰るとすぐに脱いでしまいます(^^;)
そうですね、例えば”指先の過敏さ”については、今後の園や学校生活の事を考えて
・爪切りを少しづつこまめに丁寧に繰り返す事で慣れてもらう
・指先に何かが当たる感覚を砂場の砂の代わりに”お米をカップで計量”して、粒の感覚を覚える
・糊の感覚になれる為にスライム遊びをとりいれる
などに取り組んできました。
しかしまぁ、靴下やそれ以外の事については生活にあまり支障が無ければこれ以上無理をしてまでは過敏さや鈍麻さに対してアプローチをしていく必要はないかなと考えています。
不快な感覚は出来れば幼い間に改善してあげられる方が、その後の長い人生において少しでもQOLの向上が見込めるとは思うのですが、、、まぁ、これまで随分頑張った気もしますので今は少し落ち着いて見守っている所です。
*1:スイミングを習い始めた最初の日の帰りに、生まれて初めて「お腹が減った、何か食べたい」と息子が言ってきた事が今でもとても印象に残っています。水から出ると自分の体内のステータス変化がはっきりとわかった様子でした。改めて水圧の効果を感じた一件でした。
*2:そういえば2歳過ぎた当時、実はまだスプーンの自立が出来ていなくて大変困っていたのです。というのも持ち方の練習をする際に息子の手を握ると極端に嫌がって手を取って教える事が困難だったからです。
それでもプレの先生が何とかスプーンの持ち方を教えて下さり、2歳3ヶ月でようやく自立したのでした。
内心『先生ごめんなさい、本当に感謝します。そして以降は出来るだけ家庭で色々な自立に向けて積極的に取り組んで行くようにしますね。』と心に誓った事がありました。
感覚過敏・鈍麻への試み 皮膚 前編(2歳4ヶ月~)
さて、『遊びを通じて伸ばす』という事で、
この後展開していく遊びの中に、こうした感覚の困難さを理解した上でどんな遊びが良いのかを検討したり改善を図っていけたらいいなと試みていた頃の振り返り記事です。
~皮膚感覚の敏感さ・鈍感さ?~
息子には皮膚や触感に過敏/鈍麻の両方がみられました。
挙げてみますと
・普通抱っこは×、抱っこを反り返って嫌がる
・とにかく夏男で、極端な寒がり(温度感覚の凸凹)
・水滴が当たる感覚を楽しむ、一方雨は痛がる
・上記と重なりますが、服が濡れるのを非常に嫌がる
・ぎゅっと圧迫される感覚(しめつけ感)を異常に好む
・フリース素材等のふわふわ毛布が大好き
・少しの肌接触を痛がり、少し感覚が緩むと異常にくすぐったがりになりました
・(スプーンの持ち方の練習等で)手を触ると嫌がる
とにかく抱っこは本当に困りました。。。
よく『抱っこしてよーギャーー』と泣いて要求していた様に思うのですが、実際に抱っこするとすぐにスルリと抜け出してしまい、仰け反って泣いて・・・そして怒っていました。
お腹側が敏感なのか、
逆に背中側から抱っこされるのが大好き過ぎたのか??
普通抱っこをする度に
『そうじゃない!!』
と更に癇癪を起こしていた息子君。
なのでこの子はいつも前向き抱っこでした。
うまく抱っこされない不安感も愛着の形成を妨げている様に感じられましたので、早急な対策を考えました。
~小児鍼からおくるみへ~
1歳半~2歳頃まで夜泣き対策として小児鍼に通っていた事がありました。
でもこちらは夜泣きへの効果というより、皮膚の過敏さに効果が少しみられた気がしていました。
慣れただけかもしれませんが、最初は痛がっていた鍼も半年経てば泣く事がぐっと少なくなったからです。
(小児鍼は普通のお子さんなら多分痛くないと思います。美顔ローラーの様な物で全身のつぼをコロコロと刺激するだけの物ですが、それでも息子は痛いと泣いていたのです。)
しかしプロが半年施術しても泣かなくなる程度・・・こんなに強い過敏さに対して私でも簡単に出来る良く効く抱っこ改善方法なんて思いつく訳がありませんでした(>_<)
そして思案あぐねて途方に暮れたしばらく後・・・ふと大好きな”ふわふわ毛布”を使ってみようと思い立ちました。
おくるみ療法?圧迫療法?なんて前のブログでは勝手に言ってましたが、正式な名称はわからずじまいです。が、きっとあると思います。(すみません、調べ切れていません(>_<))*1
こういった方法は他の方もされている方法だと思うのですが、要はふわふわの毛布で子どもを少し強めに包んで、その毛布の上から抱きくるめるのです。
パニックなんかで激しく泣く息子をふわふわの毛布でそっとくるみながら、その上から私が少し強めに”ぎゅっぎゅっ”とリズムをつけ、締め付けるとまではいきませんが抱きくるみました。
癇癪をおこす度、又、普段膝の上に乗せて一緒に遊ぶ時など都度この方法でとにかく私の抱っこを好きになってもらおうと接触していきました。
後から思うに、ふわふわ毛布の効果は子どもの安心感に大きく作用していた様な気がします。
先程上記で毛布で包む方法を思いついたとお話ししましたが、実はこの方法は過去記事(子どもの発達障害に気付くまで 33(生後2歳2か月~2歳5か月))で発達センターへ行った際に、担当の臨床心理士の方が検査後に教えて下さった事でした。
その心理士さんは息子の感覚の凸凹さが強めだった事を気にして下さったのか、
「お子さんは毛布やふわふわの感覚が好きですか?毛布でぎゅっとすると良いかもしれません。」
と、確かこの様な事を最後に教えて下さったんです。
その場では子どもの対応に追われて一言一句までは覚えられませんでしたが、感覚の過敏さには感覚で訴求してみると良いかも?という事かな?と理解しました。
※長くなりましたので後編に続きます。
*1:圧迫刺激というのだそうです。動物学者のテンプル グランディンさんが気付いた事がきっかけで広く知られる様になった要求なのだそうです。ご興味のある方は良かったら調べてみて下さいネ。
感覚過敏・鈍麻への試み 口腔内 後編(2歳4ヶ月~)
※前回の記事を書きかけのままでUPしてしまっていた様で、お読み下さった方には本当に申し訳ございませんでした。続きを加筆して再UPさせていただきました。何度も読んでいただく事になりお手数をお掛け致しまして申し訳ございませんでした。
~刺激物への鈍麻さ??~
息子の食に関しては食べ物全般困り事だらけではありますが、
実は好きな味というのも何となくある様です。
前回少しお伝えしたのですが、息子は苦手な食べ物が多い中、
ネギ、しょうが、にんにく、大葉
といった香味野菜は好きな様です。
ネギは生はダメですが、少し火を通すと刺激がなくなり香ばしさと甘みが増しますので良く食べてくれます。
う~ん、味覚が鈍麻なのか?それとも香りに繊細なのか?
ゴマも大好きなので、ひょっとすると香りの方かもしれません(^^;)(あ、じゃあ鈍麻じゃないのかも(;゚Д゚)?)
あとは昆布やしいたけなんかのうまみ成分にも良く反応している様に思います。特にグルタミン酸が好きなのかな?
それからお米の甘みやうまみ、魚の甘みやうまみには目がない様です。
ただしどれもほぼ単品食べです(笑)
先日なんて、つけ麺にスープをつけないでラーメンだけで食べていました。慌てて指摘すると
「甘くておいしいと思った。」とぽつり。
敏感なんだか鈍感なんだかよくわからない事もまだまだ多々あります。
まぁ、好きな食べ物がある事は良い事ですので、好きな食品は積極的に利用していきたいなぁと思います。
~大好きな食感もあります~
息子の場合食感も大きなポイントで、
例えばシフォンケーキやロールケーキ等のふわふわ食感が大好きです。
『いつも辛い感覚ばかりでは食べる楽しみを伝えられないかも・・・?』とある時思い立ち、幼稚園へ通いだした年から平日ほぼ2~3日に1回はどちらかのケーキを焼く様になりました。*1
「ボク、幼稚園で毎日がんばってる。」という息子に
「はいはい。」と言って差し出すのが日課でした。
それから、息子には副鼻腔炎にすぐにかかってしまいます。この病気、酷くなると苦い抗生物質を飲まなければいけないのです。
その苦いお薬を飲んだご褒美にはチョコレート。
チョコレートの味は抗生物質との相性が良いらしく、息子にとっては大好きな食べ物でもあります。これを決して噛まず、少しづつ溶け出す感覚を味わっている様です。*2
小さなブロックチョコレートを一粒。これだけで息子は薬をがんばる気持ちになれる様です。
もうね、この抗生物質の苦さと粉薬のザラザラ感の相乗効果が最強なんです(笑)
本当に苦手で、2歳代は薬を飲むのに2時間かかっていました。。。(^^;)ホント大変でした。
その食感を和らげる為に試行錯誤の結果行き着いたのはカスタードでした。
手作りで甘めにカスタードを作り、混ぜたらすぐに飲ませる様にしていました。
今はほとんどの薬はそのまま直飲み。そして相変わらずご褒美はチョコレートです(*^^*)
~2歳当時と大きく変わった事~
当時は
”ザラザラ”、
”きゅっきゅっ”、それに
”ガリガリ”(トースト等)もだめでしたが、最後のガリガリは結構大丈夫になってきました。
特にポテト系のスナック菓子やフライや揚げ物なんかもあまり硬すぎないものなら喜んで食べていますし、
刻み野菜のサイズも少しづつサイズUPしながら食べられるサイズを模索している感じです。
当時ダメだったもので、今は大好きになった食品といえば”牛乳”かも?
昨年まで通っていた幼稚園の先生方が少しづつ挑戦させて下さったおかげで大好きな食品が一つ増えました。息子にとっては1つ増える事がどんなに大切な事か(*^^*)。息子を支えて下さった方々に感謝ですネ。
それから知的活動が進んでくると、知識面をサポートしてみるのも良い手だと思う事がありました。
幼稚園の教材でいただいた『食育バランスシート』。
息子は何度も何度も読んでは
「これは食べられる、これは食べられない。」と確認したり、
自分が苦手な野菜を一覧に見つけ、”病気になりにくい体にしてくれる”役割があると理解していきました。
こうして目で見て知識を得る事も息子にはメリットがありそうです。
※この口腔内編を書いていると現在の息子の口腔内を改めて振り返る良い機会にもなりました。その辺りの現在の事についてはまたサブブログの方でお話しさせて下さいネ。