子どもの発達障害に気付くまで 17(生後1歳6か月~1歳8か月)
~暑い夏~
息子が1歳半の頃といえば2012年。
この年はとても暑い日々でした。
まだ1歳6ヶ月を過ぎたばかりでしたので本格的なプール遊びはさせていませんでしたが、乳幼児の腰ほどしか水がない水遊び場で遊んだりしていました。
ただ本人は水に入るのがまだ怖かった頃で、毎日水遊びというのは難しく、水遊びでない日は炎天下での遊び。私は何度か熱中症による頭痛でダウンしました。
~息子、ipadと出会う~
そんなある日、私がどうにもヘトヘトで家でゆっくり家事をしてしまった隙に・・・
充電中のipadを偶然息子が見つけてしまいました。そして勝手にyoutubeで動画を見つけてしまったのです。確か私が洗濯物を干している間でした。
(当時は唖然というか、1歳半の子どもが触って理解出来る様に出来ているipadのGUIってすごいなぁと率直に思ってしまいました(笑))
普段は隠しておいてあったのですが、体調不良でそこまで気がつかなかったんです。。。*1
~見ていた動画とは・・・~
ipadという魅力的な玩具をみつけ、息子は釘付けになっていました。
そんな光景を見て普段の私なら取り上げてしまっていたと思います。ただこの時は何の動画に釘付けになっていたのか気になりまして、画面を覗き込みました。
するとそこには・・・
"Seven Steps"や”Ten in the Bed”といった英語の数え歌(日本でいうわらべ歌や子守歌といった位置付けの歌)の映像が流れていました。
思わず「うわ~、いい曲選んだね~」と感心してしまいました。
(私もこれらの歌が大好きだったのです。)
数字が飛び交う映像のこれらの曲に大爆笑の息子。
数字が好きなのか?英語が好きなのか?
どちらかわからなかったので、同じように英語の子守歌を私が覚えてお風呂や外遊びの時に歌うようにしました。
(私が覚える為に何回か一緒に映像を見て、その間自分の体を休める時間に充てました。)
当時歌った曲のリストです(()はその歌の中で子どもが興味を持った要素です)
- ”Seven Steps”(数え歌)
- "Ten in the Bed"(数え歌)
- "This old man"(数え歌)
- "Bingo"(体の部位や動作)
- "Wheels On The Bus"(バス)
- "ABC Song"(アルファベット)
- "Incy Wincy Spider"(蜘蛛と天気)
- "Little Snowflake"(雪や雪だるま)
- "The Skeleton Dance"(ガイコツ)
- "Hickory Dickory Dock"(時計と動物の歌)
↓こちらは"Ten In The Bed"の動画です。
Ten In The Bed | Super Simple Songs
10匹の子熊が順番にベッドから落ちていく”繰り返し感”で大爆笑していました。
繰り返しが楽しかったらしく、更にそれを何度も繰り返し見ていました。*2
~お風呂で数字遊び~
実は日本の歌はこれ以前に何度か歌ってみた事はありました。でも歌うと常にキーキーと怒る始末でしたのでこの時までは歌が嫌いだと思っていました。ですから私が歌ってみせたときも喜んでみせてくれて意外でした。
育児が楽しいと初めて思えた瞬間だった気がします。
息子の場合、特にお風呂の中で歌ってみせるのが好きでした。お風呂だとyoutubeの楽しい歌や映像を鮮明に思い出せるのか、数え歌を歌った時はお風呂用の数字のおもちゃを取り出し、動物の歌を歌えば動物のおもちゃでその映像を再現しようとしてくれました。
私の遊びにのってきた事が楽しくて、ずっとお風呂で遊んでいました。
このおかげでこの頃以降は入浴に1時間以上かける様になりました。
↓こちらも当時何度も視聴した”Seven Steps”です
Seven Steps | Counting Song | Super Simple Songs
♪1・2・3・4・5・6・7
と歌いながら数字パネルを浴室の壁に貼るという事を何度も何度も繰り返させられましたが、程なく数字を正しく指差す様になり、1歳8ヶ月の頃には英語で数字を言うようになりました。
まだ発語数も少なく日常会話も成り立っていなかったので奇妙に感じました。
それでも、生まれてから一日一回は笑わせる事を目標としながらも、実際には笑わせるのがとても難しい子でしたので、たった数秒歌を口ずさむだけでご機嫌になるとは・・・と思ったものです。
この一件から、短絡的すぎますが…藁にも縋る思いもありまして英語での育児を考える様になりました。
※先に結論だけ申しますと、この後英語教育を目指すのですが挫折する事となります。英語はどうも日本語と異なる周波数を使うからでしょうか、日本語では指示の通りにくい息子にも英語だと良く聞こえすぎてしまう為、私からの強い指示として良く耳に入る様子がみられました。
私はこれを理解した上で強い指示(ダメ、とか止まってといった類の言葉です)の時に英語を多用してしまいました。
結果息子にとっては英語は「有無を言わさず言う事聞かされる嫌な言葉」と認識させてしまい、嫌いにさせてしまった様です。
私自身もこの結果は想像がついたのですが、当時は英語に犠牲になってもらうより他に無いほど危険予測もまだ出来ず、かと言ってこの子の育児を常に手助けしてくれる身近な存在もいませんでしたので仕方がない結果だと思っています。母語を守る為に英語を犠牲にしてしまいました。
いつか・・・息子がもう少し大きくなった時に、英語を使って世界中の誰かに伝えたい事や知りたい事、聞きたい事が出来た時に改めて学びなおせたらいいなと心より思います。
*1:隠していたのは、実はもっとずっと幼い生後4ヶ月の頃にもipadを勝手に操作していた事があったので以来出来るだけ渡さない様にしていました。生後4ヶ月の頃は操作というよりも触ると指に連動して動作が変わる画面に興味を示したという感じでしたが、まぁ・・・この時は率直に良くないなと思い遠ざけようと思いました。
*2:当時1歳半でまだ私の表情などはうまく読み取れない息子でしたが、それでも動画の最後で子熊が1匹になって”I'm lonely.”と悲しい顔をするシーンでは同じように悲しい表情を真似して肩を落として「う~ん」とうなだれる事もありましたね。この頃から視覚的にわかりやすくしてやれば表情を理解出来るというヒントになっていた様に思います。