開封動画から学んだ事(3歳8ヶ月~)
~〇〇チャンネルです~
「はい、○○チャンネルです。
今日はこちら、”■■メダル”を開封していきたいと思います。」
前回、幼稚園でのお友達とも交流をきっかけに、息子が何やらお友達とおしゃべりをしたいと思い始めた事をご紹介しました。
しかし当時の練習法は一般的というよりも少し変わったものでした。
というのも・・・youtubeの動画を丸覚えしておしゃべりの練習を始めてしまったのです。
しかも当初は早口で同じセリフばかり繰り返す状態。
・・・エコラリアというのでしょうか。
その場でも同じセリフを言い、動画を見ていない時も(暗記しちゃってましたので)同じセリフを何度も何度も繰り返していました。
ま~~~~~、
賑やかでした(笑)
家の中はいつも息子の独り言で大賑わい。もともと家庭では多弁な様子をご紹介済みですが、それに更に輪をかけた毎日になりました(^^;)
~只今習得中~
当初は動画丸写しの音声を繰り返す様子に、
「傍で聞いていて面白いな~」
程度にしか感じていませんでした。
しかしそれが不思議なもので、数日もしない内にセリフが変化していくのです。
息子は次第にこんな工夫やアレンジを試みる様になったのです。
この当時より少し先の事になりますが、この後3歳11ヶ月頃に”なぜ?”、”なに?”、”どれ?”といった疑問形を使いこなせる様になったのですが、そうした理解への始まりがこの言葉の使いこなしからだったのだろうと思います。
なぜ?なに?どれ?など、疑問文は”なぜ”の部分に具体的な内容を入れ替えるという処理ですよね。
今回の開封動画の真似を通じて、そうした基本的な言葉の操作法を理解していき、
それが数ヶ月先の疑問文への理解へとつながったという訳です。
~開封動画の良かった点~
色々な開封動画のタイプがあるのですが、主に息子が好んで見ていたチャンネルは以下の様な特徴がありました。
(1)顔出ししていないので、目や表情に気を取られない
(2)カメラの向きがおもちゃに固定されていて、あたかも自分がおもちゃを開封している気分になる
→語り手さんと同じ目線でおもちゃを見られるので感情移入しやすく、「うわー、ダブった!」とか「やったー」といった感情を自分の感情の様に感じられた様です。感情への理解や吸収が一気に進みました。
(3)難解な言葉遣い
→これまで私自身は”仕様”とか”塗装”とか、3歳にこんな言葉や概念は難しすぎて伝える必要はないと思っていましたが息子は違った様です。
『おもちゃそれぞれに違う動きをする様に作り変えられている事を何と表現すれば良いだろう?』→『これを”仕様”と言うのか!?』といった具合に、日々感じていた疑問にしっくりとくる答えを与えられたかの様にどんどん吸収し、言葉の使い方に自信を持っていった様です。
(4)ドーパミンの大洪水
→ガチャガチャとか、開封って中身はある程度限定されていて、その中で”何が出るか、おたのしみ”という楽しみ方なんですよね。
『来る・・・来る・・・来たーーーーー!!!』
という、予測や予測が現実になる楽しみに強く興奮するタイプの息子にとって、こうした開封しながらの予測はこの上ない喜びをもたらしたようです。傍から見ていてもドーパミンだかアドレナリンだか、よくわかりませんが尋常じゃない興奮度でした(笑)
幼稚園入園の頃はまだまだ物心がついていない、と以前書かせていただきましたが、幼稚園のお友達とのやりとりや開封動画を貪る様に閲覧していく時期を経て息子の自我や物心といった精神面が一気に覚醒していきました。
とまあこんな風に開封動画には色々な良い面がありました。
当時はまだ息子自身TVを積極的に見たがる事がなかったので、まさか動画が好きだったとは・・・と新鮮に感じたのを覚えています。
とにかく当時の本人にとっては良い影響ばかりだったので、私も自分の遊びに誘うのは少し控え、一緒に動画を楽しむ日々が続きました。
~ガチャガチャを遊びに取り入れてみた~
4歳ごろまでは本物のガチャガチャでなければ楽しめなかった息子ですが、それよりもう少し成長すると見立ての力が備わり、手作りのガチャマシーンで遊べるようになりました。(幼稚園の年中~年長の頃によく遊んだおもちゃの一つとなりました。)
ネットを検索すると、世の中には素敵なお父さんお母さんがたくさんいらっしゃるもので、ガチャガチャマシーンを手作りで作っておられるんですね。作り方も公開して下さっていたので、早速我が家でもまねて作ってみました。(道具と材料さえ揃っていれば案外簡単で、2~3時間もあれば十分作れます。)
ガチャの中身もその時々によって変える事が出来ますので、ヒントや折り紙などは手先の練習も兼ねてあえてハサミを使う仕掛けにしてみたり、糊で貼っておいてわざと破かせてみたりと、色々な経験を伝えていけるように工夫して遊んでいました。
一番良く使ったのが子どもが幼稚園に出かけている間に家じゅう至る所にアンパンマン人形を隠し、そのヒントをガチャの中に仕込んでおくという遊びでした。
色々な所に注意を向ける練習に、と始めた遊びでしたが隠す私の方が必死になるくらい2人で熱中した遊びになりましたョ。
上手にお話ししたい!(3歳8ヶ月~)
少し間が空いてしまいましたが、今回も前回と同様、運動会で影響を受けた事の続きになります。
~帰宅後の変化~
運動会でのお友達との交流を通じ、
”お友達とおしゃべりしたい”
なんとなくそう思い始めた息子君。
日々の中で大きな変化が現れ始めました。
幼稚園からの帰宅後、「一緒に遊ぼう」と私からおもちゃ遊びに誘っても何だかあまり乗り気じゃない日が続きました。
”きっと一人にして欲しい時もあるよね。”
そう思い、息子の帰宅後は少しそっとしておくことにしました。で、幼稚園グッズの片付けなんかを優先していたんですよ。
すると・・・妙に静かなんですよね、おかしい位に。
良く見ると、息子は部屋の片隅で私の充電中の携帯で何やら動画を見ていました(-"-)
まぁ、動画を一緒に見る事は今までにもたびたびあったので動画を見る事自体はそんなに驚きませんでしたが、内容に少し驚きました。今までに見たことがない様なジャンルだったんですよね。
当時息子はちょうど『妖怪ウォッチ』という妖怪を題材にしたアニメのキャラにハマりはじめた頃でした。
ちょうどこの少し前に
let-me-pick-you-up.hatenablog.com
という記事でご紹介した通り、見えない何かという概念に気付き始めた頃だったのですが、そうした事が重なってか、少しづつ妖怪への興味を持ち始めていた様なんですね。
そこへ幼稚園でもお友達が妖怪のキャラや名前を話しているのを聞き、帰宅して、ふと私の携帯を見ると・・・何やら面白そうなおもちゃの動画が目に飛び込んでくる・・・
この日から、息子はこの開封動画にどっぷりとハマり、一言一句丸暗記するという驚異の方法(笑)で会話の練習をし始めたのでした(^^;)
実りの秋~運動会の収穫~(3歳8ヶ月~)
~運動会の影響~
前回書きました年少の運動会で、思いもよらなかった事が2つありました。
1つ目は、ある競技で息子が思いもよらぬ反応を示した事です。
まだこの頃は勝ち負けの意味もあまりわかっておらず、
誰が勝とうが負けようが我関せずの息子君でした。
ところがとある競技で酷く癇癪を起こして泣き始めたのです。
それは”玉入れ”でした。
他人との競争での勝ち負けではなく、自分が投げた球がカゴに届かない事に憤慨したらしく、先生に泣きついてカゴの先を指差しながら必死で届かない事を訴えていました(笑)
”この子にもちゃんと悔しい気持ちがあったんだな。”と思えてこの時は妙に安堵しました。*1
この悔しさをうまく利用して、次の春の運動会では玉入れの練習を事前に家庭で取り入れて『練習すれば出来る』という意識をつけてあげたいな、と思った次第です。
そしてもう一つの影響は、(実はもう少し時間が経過してからはっきりわかった事ですが)どうも私以外の誰かとおしゃべりをしたいと思い始めた様なのでした。
運動会で優しく声掛けしてくれたクラスメイトたちの事。
どうやら運動会を通じて近くに居てくれる他者に気付き、興味を持ち始めたのでした。
一方、そうとも知らず急速に冬に向かって寒くなる日々に、
当時私は家遊びの準備に勤しんでいた記憶があります。
「よ~し、どんな遊びだったら乗ってきてくれるかな?」と毎日の帰宅後の遊びの為に、息子が帰るまでにあれこれ仕込みを進めていた当時。
※冬は手先の動きの強化や想像遊びを進めて行こうと、息子が大好きなおもちゃシリーズで役に立ちそうなおもちゃを密かに購入していました。(不器用でもごく簡単な組み換え遊びの出来るおもちゃなんかが多かったです。)
『さぁて、これで息子くんと遊ぶぞ~』なんて意気込んでいた私は、この後起こる出来事に少し肩透かしにあった様な、そんな状況へと突入していくのでした。
*1:5歳を過ぎた頃には逆に何に対しても勝ち負けにこだわる気質がはっきりとしすぎていて、負けを受容させていく事を少しづつ覚えさせている過程にあります。この玉入れの件が負けや出来ない事を悔しく思い、誰かに伝えようとした最初のエピソードかもしれません。
年少の運動会(3歳8ヶ月~)
~行事を頑張ってみる~
前回の続きです。
幼稚園の行事を通じて息子の成長を促そうと思いついたという話でした。let-me-pick-you-up.hatenablog.com
でも思いついたのは目標だけで、具体的な手法やアプローチまでは何も思い浮かびませんでした(^^;)
それにまだ年少の運動会でしたので、走る練習や綱引きのなど競技の特訓・・・が最良の策とも思えませんでした。
ですから、実際に息子に対して行ったのは
- 予想させること
- 競技の流れを伝えておくこと
こんな程度でした。
(1)数日前からプログラムを見せて競技の流れを理解し、当日はその通りに実施される事を体感する事。
(2)そして当日は園児さんだけでなくその家族の方もこられる事を事前に予想しておく事。
もしこの2点が成功すればこの運動会は大きな収穫になりそうだ、そんな風に考えました。
こうしたイベント内容を事前に予想しておく事は、今となっては我が家ではごくごく当たり前の事となりました。こうしたイベントでの経験を通じて、事前に心の準備をしておく大切さを痛感しているからです。*1
~運動会本番~
事前の準備はこの程度。
じゃあ本番はどんな事をしたのか?なのですが、
私自身子どもの集合場所近くに居させていただいて、
(1)『次の競技は○○よ。』と息子に伝える事と
(2)競技の番が来た時に『A君の後ろについて行きましょ。』とグランドまでの行進を促す事
この二つだけでした。
つまり、
(1)次の競技への心構えをして、パニックにならない事。
(2)列について行進出来る事。(=前のお友達の真似をしてみる)
これが出来れば今回の運動会は大成功だなぁと思い本番に臨みました。
結局(1)は事前予告が効いていて、パニックになる事もなく、(2)も前に優しいお友達が居てくれたので、呼んでくれる度に必死でついて行ってました。
これは間違いなく大・大・大成功!な運動会となりました。
本当は、お友達に気を遣わせて負担させてはいけないと思います。
お友達自身だって、それぞれ頑張る目標があるはずなので。
それを思うと心が痛みましたが・・・
優しいお友達に心底感謝し、これがきっかけでお友達との距離を少しづつ計れるようになってくれたらいいなぁとこの時は純粋にそう願いました。
*1:私個人としましては、どちらかといえば”当日その場で聞いたとおりに動けばいいや♪”なんて準備が面倒なタイプですので、
”こうした緻密な準備は逆に余裕や遊び、楽しいアクシデントや突発事項がなくてちょっと残念かも”
と自分の場合とはまるで正反対だと感じたのを覚えています。
※しかし2年後くらいには息子と一緒に予測する事もどんどん減ってきました。なぜなら、プログラムなんかをもらえばその場で息子本人が読んで理解しておいてくれる事が増えたからです。(ホント、随分楽になりました^^;)
行事を目標にしてみよう!(3歳7ヶ月~)
~体が良く動いた初秋の事~
さて、息子が3歳7ヶ月当時の様子です。
この年は平日は七五三の準備を進めながらも、休日は運動公園へよく出かけた年になりました。
というのも例年なら秋めいた日も増えてくる頃でもものすごく暑い日が続いたからです。
当時はまだ夏男だった息子にとって
”いてもたってもいられない”
という毎日でしたので、本当に良く外遊びを楽しんでくれました。
アスレチックでは少し前なら↑こうした遊具は揺れが強く怖がって遊びませんでした。
しかしこの頃には体幹が少し安定してきたのか
「右手、次は左手を出して・・・」
とこちらが声掛けで促すと自分なりに手足を工夫しながら動かす様子が見られました。
何より成長を感じたのは
”たとえ上手に出来なくてもやってみよう!”
という意欲的な姿勢がみられた事でした。
自分の体やパーツ毎の操作方法がわかってきた頃でしたので、
そうした気持ちがやってみる勇気を後押ししてくれたのかもしれません。
もちろん平日も幼稚園から帰った後は近くの公園へ出たがりましたので、
お天気が良ければできるだけ連れ出して遊んでいました。
この頃のこうした時間は、私にとっては嬉々として遊ぶ息子を見守る楽しい時間でした。
しかし毎日こうした息子の様子を見ていると、ちょっと欲が出て来たんです。
”どうも大きく体を動かす粗大運動に少し自信が出てきたのかなぁ?”
と次第に感じる程、遊びの内容がどんどん良くなっていくんですね。
そこで、あまりにも突飛ですが・・・
もうすぐ行われる運動会を一つの目標にしてみようかしら?とふと思いつきました。
~運動会を学びの機会にしてみる~
それこそ最初は
”かけっこや大玉ころがし、何か一つでも息子が出る種目を家庭で練習してみようかな?”
と考えました。
ちょっとでも事前練習が出来たら自信がつくんじゃないかと思いましたので。
でもすぐにその考えは改めました。
”種目を取り組むのはまだ早い。それよりも運動会そのものの流れを把握し、リラックスして運動会を楽しむ事”
こんな目標を立てました。
よく言われますけれど、
「どうしても苦手な行事は後の事も考えて今は回避する」
という選択も大事だと思います。
でも何故か今回の運動会は頑張れるかも?と思えたのです。
粗大運動のスキルが向上するにつれ、
”体を動かすという息子が好きな事を通じて運動のルールや競技の楽しさを伝えられるのでは?”
と感じたからでした。
そして運動そのものについてだけでなく、
”行事というものは目には見えにくいルールやタイムスケジュールに沿って進行していく”
という事を伝えられる絶好の機会と思えたのです。
どうすれば成功に導けるのか?
運動会を通じて学んでいく為のアプローチの方法を少し整理して考えてみる事にしました。