ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記

子どもの発達や成長について気付いたこと、感じたことを。 忘れないための備忘録的なブログです。

食事中にうろうろ・・・しなくなった頃(2歳6ヶ月)

当時は食事も大きな課題でした。

まず食事といいますか、食品そのものに興味が薄いので、料理内容で興味をひく事が難しかったです。
限界の空腹になってはじめてぎゃーーーと泣き、慌てて食べさせて落ち着かせるしかなかった頃もありました。

でも食事時に立ち歩く事は、やはりどうしても小さいうちに改善しておきたいな・・・という思いがありました。


家族みんなで囲む食事の楽しさが、息子の遊びの楽しさに負けているという事なのでしょうけれども、いつか楽しく食事が出来る日を想像しながら対応していきましたので経緯も含めてお話させて下さい。

 

 

 

~乳児期の離乳食頃~

まず、子どもの発達障害に気付くまで 3(生後4か月~9か月)でも書きましたが腰の座りが遅かったからか、食事の席につかせるのも一苦労、座らせてもすぐにイスから滑り落ちて座る事を嫌がった頃でした。

 

この頃は仕方なく私の膝に座らせて食べさせる事もしばしばでしたが、ゆでたかぼちゃやじゃがいもといった野菜を固形物のまま食べてくれていたし、フォーク等を使って口へ運んだりもしていたので、口腔内の過敏さや手先の不器用さには気付かなかった頃です。

 

それが次第に固形物を拒否し始めた1歳頃から、ウロウロ立ち歩く事もひどくなり、本格的な対応をしていく事となりました。

ウロウロする、と一口に言ってしまえば簡単ですが、どんな時にウロウロしているのかなぁ・・・と(料理意外の理由を)観察してみました。

 

<色んなシーンで立ち歩く理由>
(1)おむつが不快なのか座る事が苦手なのか、座る事そのものが嫌そう。*1
(2)不安な事(主に音)があった時確認しにいく様子が見られた。
(3)スプーンやフォークがうまく使えず、違うスプーン等を取りに行こうとする時。
(4)少しお腹がふくれて、ご飯に興味がなくなったのかな?という時。
(5)おもちゃ等、何か気になる物を見た時。
(6)誰かが立った時。

 

大きく分けると上記の様な原因かな?と思えてきました。ですからそれぞれに対応していこうと思った次第です。

 

 

~環境を整える~

当時はまだ発達障害についての知識は何もなく、ただ対処療法の様な対応方法でしたが、根底にあったのは”食事のあるべき姿”にしていこうという事でした。

①事前にトイレを済ませ、手拭や手洗いの習慣をつける。・・・上記(1)に対応
②食事イス(ベルトが付いていて固定できるもの)を使う。・・・(1)に対応
③食事時は夫には申し訳ないけれどTVは絶対に消す。・・・(2)に対応
④スプーンやフォーク、食器を本人が使い易そうな物に見直す。・・・(3)に対応
⑤1回分は少量で回数を増やし(おやつ・間食の導入)、一度にかかる時間を10分~15分程度の目安にする。(当初は息子が座っていられるだけの集中力がせいぜい5分程度だったので、少し長めに設定しました。)・・・(4)に対応
⑥比較的息子の視野が広いと思えたので、思い切って白い壁に向かって座らせてみる。・・・(5)に対応
⑦私も息子の食事中は立ち歩かない。(お茶やご飯のおかわりは事前にテーブルに用意しておく。)・・・(6)に対応

 

 

上記に挙げた理由ですが、①の事前準備は当然ですね(笑)

②座席の改善は、まだ幼かったので私の膝でも良いかなと思ったのですが、顔を見たかったのと私の目を見て欲しかった思いから、落ちない工夫がされているイスを探そうと思いました。

 

③TVや音の改善については同じ様な方も多いかと思いますが・・・うちの夫はTVが大好きです(笑)。TVを見ながら食事をするのが至福の時なのだろうなぁ・・・と思います。そんな夫からTVをとりあげるのは非常に心苦しかったし、消して上手くいくかはわかりませんでしたが、、、息子の為に数年は我慢して欲しいとお願いしました。

 

④食器や道具の見直しですが、これが意外と難しい条件でした。フォーク等はまだ手が小さく、握力が弱いのか、上手く握れるサイズ・重みのものがなかなか見つからなかったり、食器も”返し”というのでしょうか?ヘリを利用して掬い上げるのに最適のものが見つかりませんでした。
(うまく出来ない息子を変えるより、環境を変えた方が適応が早いというのはこういった事から気付いていった事でした。)

 

⑤食事量の見直しは”とりあえず10分”を目標に、座れたら褒め、座れなかったら半分の5分で改めてやってみようと思ったからです。*2

 

⑥視覚的刺激の改善ですが、集中力が途切れる原因は食事をする空間とリビングが明確に区切られていないからかな・・・?という予想でした。そうした空間でしたのでダイニングテーブルのすぐ近くに先程まで遊んでいたおもちゃが転がっているという事も当時は多々ありました(^^;
ですので食事を促し、テーブルに向かうと目線の先は壁になるので、その隙におもちゃをさっと片付け、絶対に視線に入らない様にしてみようと思いました。

 

⑦観察すると私が立った瞬間”つられ立ち”の様な行動をとる事が意外に多くて、これは一番改善しやすそうな事だったので是非やってみようとすぐ思いました。

 

 

 

 

~それぞれの結果は・・・~

③TVや音の改善

まず(夫には申し訳ないですが)③が一番効果的だったかもしれません(笑)


というのも視覚優位と同時にTVの音は息子には不快な音も多く、TVからの音で不安感を煽られウロチョロという事が無くなりました。(不安感だけでなく、気になる音声や視覚的要素ももちろん無くなるのです。)

 

①事前準備

②座席の改善

①、②はじわじわ効果が出たという感じですが、やって良かった事でした。
手洗いをする事で、見えない菌やウィルスを想像する事に繋がったり、手を洗う→食事をするという流れ付けが出来て気持ちも切り替え易くなってきたからです。

 

イスはベルト等もついていましたが、拘束は嫌がったので殆ど使いませんでした。その代わり、目を見て指示をする事を心がけたり、落ちないようにずーっと息子を見ていたりと、親が遣るべき事を再確認した様なものでしょうか。
結局市販の木の食事イスを用いたのですが、結果的には時間はかかったもののイスに座る訓練と座位を支えるための腰周りの筋肉が育つ事になったと思います。 

※腰回りの筋肉はアスレチックなどの公園遊びや体幹を鍛える遊びなどでも手軽に育むことが出来る様です。ですが逆にサボるとすぐに座れなくなる様で、5歳代にだいぶサボってしまったので今はまたぐにゃぐにゃに。改善に向けて日々体を鍛えなおしている所です。不断の努力って大切ですね(T_T)

 

 

④食器や道具の見直し

これらは出来れば早く改善したかった事ですが、導入が一番難しいと感じた事でした。

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結局約1年程かけて探した中で一番良かったのが写真真ん中のお節の重箱用の小分け皿というのでしょうか?
”返し”の高さもちょうど良く、漆器なので重すぎず軽すぎず、使った後の手入れも簡単で3歳後半まで使っていました。3歳10か月でスプーンをやっと↓の様にL字持ち出来る様になったのですが、その頃まで使っていました。

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これの代用が、右のカエルのお弁当箱で、好きなカエルで”返し”も十分という事でこちらも良く使っていました。
そしてお箸も同じカエルシリーズの物を長期間使っていました。(というのも輪のあるタイプは確かに持ち方が身につくのですが、お茶等の時に外しにくいので嫌がったからでした。)
フォークは比較的何でも使っていたのですが、スプーンはまず写真真ん中の大きめの物を多用していました。すくった物を口に入れる前に落としてしまう事が少なかったからです。(ここ半年程は黄色い新幹線の物を使っています。これは細身で持ちやすく、口に入れる部分もちょうど良いサイズの様です。)

こうして徐々にスキルが上がってきてから写真一番左のセットを使う様になってきました。

 

⑤食事量の見直し

⑤は、1~2ヶ月単位で5分ずづ伸びていった様な感じでしたが、一度に長く座る事よりも、短い目標設定で褒める回数を増やし、後は成長と共に筋肉がついてくる事を信じて取り組んでいました。最近でもせいぜい30分程度ですが、タイトルの通り2歳半頃で一応食事の最後まで座っていられる様になりました。

 

 

⑥視覚的刺激の改善

⑥は・・・やってみるとやっぱり予想通りだった、という感じです(笑)多分相当視野が広いです。音を立てずにおもちゃを片付けるのは至難の業でしたが、これでかなり集中力が途切れる事がなくなりました。ただ、食べている間に思い出したりもしますので、確実な訳ではないですが、大きくなってくると、”片付け→手洗い→食事”の様な流れ作りも出来ますので、気持ちを切り替える為にも導入して良かったなと思います。

 

⑦つられ立ち

⑦実はこれが一番私にとっては辛い事でした(笑)
「ちょっとお茶のおかわりを・・・」、「お箸落としたからさげるネ・・・」、「冷蔵庫の○○取ってきます・・・」といった事は全部封印するという事でしたから、息子の食事が終わるまで夫と私の事は後回し。それは良いのですが、息子のおかわり等も事前に準備しておかなければいけなかったので、良い私の訓練になりました。


こんな事を根気強く続けていくうちに、食事中の多動は改善されていきました。

 

ちなみに少し成長した4歳頃でもこうした手洗いやTVを消すといった事は継続していましたが、⑤の食事量のコントロールはもうしていませんし、⑥の壁に向かって座らせる事もしていません(ただおもちゃ部屋のある方向へは背を向ける様な配置にはしています。)、⑦も「おかわり持ってくるネ」と言えば理解出来る様になったので私が立ち歩いてもつられる事はなくなりました。

 

 

環境の調整は真っ先に取り組んでみて損はない、という感触を得た一件でした。

 

 


次回はプレのイベント毎にパニックになった事をお話しさせていただければと思います。

 

*1:腰の座りが遅かったので、座位を保つ筋肉の弱さは否めませんでした。座り続けられるだけの筋肉を徐々に養いながら経過を見守る事も大事かな、焦らず叱らず気長に待つしかない日が続きました。

*2:食事時に座り続けられない原因として食べる事そのものも非常にゆっくりで、特にスプーン等の使い方の弱さと口の中の使い方の弱さが一度の食事に時間がかかる原因でした。

・自分でうまくスプーンが使えないから『ママ食べさせて?』となり、息子の手がヒマになるからあちこち触る。
・いつまでも口に入れた物を飲み込めないから、噛んでいる間頭がヒマになりうろちょろする。

悪循環の要因である事は間違いありませんでした。

それでも上記2点の改善は本人の不断の努力が必要で、改善の目処は中長期に渡る事が予想されました。(スプーンは4歳目前、口腔内の使い方は6歳を過ぎた今でもまだ弱さが残っています。)

だから一番即効性のある改善は私の動きや環境を変える事、という発想に至りました。

トイレトレーニングでわかった事(2歳2ヶ月~2歳8ヶ月)

今日は息子の2歳代の”トイレトレーニング”について記録させて下さい。

今となっては懐かしく楽しい記憶ですが、当時はあれこれ試行錯誤の日々でした(^^;

 

おむつはずしについて色々模索する中で、実は3つ気付いた事がありました。

  1. 外部のステータス変化(=ここでは洋服が濡れる事)を敏感に察知出来る
  2. ”カッコイイ””かしこい””カワイイ”を教えなくても理解していた事。
  3. 言葉で説明し教えれば、(たとえ模倣が苦手で自分自身のみでは獲得できない事でも)ちゃんと出来る様になる・・・のでは??

”トイレトレーニング”はこうした事への私自身の気付きに繋がり、親としても息子の育て方についての理解が一層深まりましたし、おむつがはずせた結果本人にとっては大きな自信に繋がったりと、成功して家族がまた一段大きくステップアップ出来た一件だったなぁと改めて思います。


そういった事を導入や経過を含めてお話させて下さい。
(※そうは言っても排泄のお話しですから、苦手は方は読み飛ばして下さいませ。)

 

 

~本格的なトイレトレーニングの開始~

1歳後半から徐々におまる等を使っておむつを外す準備はしてきたのですが、まだしっかり足でふんばる力そのものが弱くフラフラと安定しなかった事や、当時は冬だったのでトイレの空間そのものが寒かったり等の環境要因もあり、本格的なトレーニングは夏に先送りしていました。

 

そして2歳2ヶ月頃から初夏という事もあって、2時間毎にトイレへ連れて行く様になりました。(夏でしたのでこまめな水分補給の為か本人のトイレの間隔は実はもう少し短かったのですが、あまり頻度を上げて本人が嫌がる事になっても良くないと思い、無理のない2時間毎という時間設定にしていました。)

 

最初はトイレへ連れて行ってももちろん出ませんし、まだ当時は『排泄したい』要求を伝えてくる事はありませんでした。
しかしそのうち偶然タイミングがあったのか、一度だけトイレで小の方を成功した事がありました。2歳3ヶ月の終わりの事です。

 

それでもその後はまたトイレで用をたす事はしばらくありませんでした。

でもそれから3週間以上経ったある日、「トイレ!」と言う事があり、連れて行くと大きい方を宣言通りに出来たのです。

 

 

~”小”の感覚の方がわかりにくい~

『”大”の方がやはり感覚的には掴み取り易いのかも知れないなぁ。』
とすぐに気付きましたので、”小”の内部要求を察知する感覚をどの様に気付かせていこうかな?という事にこれ以降はトレーニング内容をシフトしていきました。

 

しかし、そう簡単にはいきません(笑)

 

まず、大人とは違い臓器そのものがまだ小さいので膀胱等に溜めておく量自体もそんなには多くないのですよね・・・。
だから息子もまだこの頃は30分とか、短い時は10分後など(笑)ごくごく頻繁にしていました。

 

『トイレトレーニングを始める目安として、2時間程の間隔があく様になってから』

 

とは良く聞いていましたし、私自身の家系が腎臓や膀胱といった器官が弱い家系でしたので、あまり焦って負担をかけさせたくない思いもあり本当にのーーーーーんびり構えていました(笑)

 

このまま2時間の間隔になるまで様子を見ようかな?と思い始めた矢先、間隔が1時間程に開き、一度の量も増え始めました。2歳5ヶ月頃の事です。
(今となって振り返ってわかる事ですが、夏休み等でプール遊びや外遊びの結果、体力や筋力も増え、体格もしっかりしてきた事が一つの要因として考えられます。)

 

『せめてトイレに行きたい感覚だけでも何とか理解させられないかな?』と少し手を打つ事にしてみました。

 

 

~ファッション(見た目)を利用する~

1歳3ヶ月頃の外遊びの頃から、お気に入りの靴下や靴があったり、好きな色があったりと見た目に対する”こだわり”がある子でしたので、それを利用してみようと思いました。

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息子が好きそうなパンツを数枚用意しました(笑)
「ほらー、カワイイでしょ~。☆が書いてあったり、色も色々あるよー。」なんて言いながら息子に見せました。


案の定すぐに『これ履いてみたい!』という反応でしたので
「カッコイイじゃない!」

と声をかけながら履かせるも・・・最初は数十分で失敗して泣き出していました。

 

すかさず

「大丈夫、まだ他にも色々あるから!」

「夏だしお洗濯してもすぐ乾くよ!」

と切り出し、違うパンツを履かせては

「こっちはカワイイね!」

とか、
「ズボンもすっきり履けるネ!」

といった言葉をかけながら、取っ替え引っ替え。

 

その日は2時間程で3枚のパンツを失敗して『もうイヤだ!』という反応に変わりましたのでやめました。

 

でもこの時気付いた事は、濡れた時全部出し切ってから泣くのではなく最初のほんの少しで泣き始めましたので、自分の中から起こるトイレの要求はわかり辛くても、パンツや洋服が濡れるという『外部ステータスの変化』はすぐに察知出来るタイプなんだ”、という事がはっきりわかりました。

 

 

~見た目に惹かれて再びやる気に~

それから1週間程は失敗を恐れてパンツを履きたがりませんでしたが、見た目の良さに惹かれてまたすぐに自分でパンツを持ってくる様になりました。

 

そうして、今度は30分毎にトイレへ連れて行き、出たタイミングで
「おしっこ溜まってたね~、おなかスッキリしたねー。」

という具合で、トイレの前後で本人の体内のステータスが変化した事を言葉で伝える様にしました。

 

それ以来トイレの時間ではなくても足をモジモジさせる事があれば
「それってトイレに行きたいんじゃないかな?」

という様に言葉で息子の体内で起こっている変化を伝え、本人に感覚を気付かせる様に促していきました。


こうしてトイレの要求を掴み取る事が出来る様になったのか、

「トイレ!」

と伝える事はあまりありませんでしたが、自分でトイレへ行く様になりました。
(多分伝える必要性をあまり感じなかった事もあるかと思いますし、元来から要求を言葉で他人に伝える事が苦手なタイプなのが大きな理由かなと思います。しかしそれでも外遊びなど、公園で遊んでいる時なんかには「トイレ!」と言う様に徐々になっていきました。)

 

無事成功した時は
「かしこいね、ちゃんと行けたネ!」

と伝えるとにや~と嬉しそうにしていましたので、『カッコイイ・かしこい・カワイイ』等の褒め言葉を理解している事もこうしてわかったのです。

 

そして、苦手な『内部要求の掴み取り』(←に関して療育を決めた時―感覚統合(2歳5ヶ月)で書いてみましたのでよかったらご覧下さい。)もこうして言葉で伝えていけば理解していけるのでは?と私が最初に気付いたきっかけにもなりました。
以後、感覚的な事でも出来るだけその場に即した言葉を伝える様にしていきました。


結局、プレなどでは念のためおむつを履かせていましたが家庭ではパンツで、3学期頃には何とかプレでも大丈夫になり、幼稚園の入園には間に合いました。(今でもたまに遊びに夢中になるとダメなときもありますが、まぁ・・・一応トイレの要求はわかりにくいけど何とかわかるみたいです。幼稚園の先生方すみません<(_ _)>)

 

 

 

 

 

 

 

 

[追記1]
4歳当時で、トイレで問題が全て解消したか・・・というとなかなかうまくはいかない部分もありました。

例えば、
①外出先のトイレで「ボクは男の子だからママとは行かない。」と男性用を使うこだわりがある。 
②立って使うトイレはまだうまく使えない。(女性にはわかりにくいですが、例のものが”はりつく”らしく手を添えないといけないのに、上からだと手を添える位置が見えにくい・・・自分の体を想像しながら手を添えるのがまだ難しいのかなと思います。)
③座って使う個室トイレは高さがあると座れず、又、個室の暗さが怖いため尚更一人では使えない。

こういった事から、外出先で夫がいない場合は何とか一人で「行って来る!」のですが、成功:失敗比率は7:3といったところでしょうか(笑) 一人で出来る様に訓練継続中です。

→幼稚園当時はこうした様子でしたが、小学校にあがる頃には立って出来る様になっていたり、一人で十分公衆トイレを使えるようになりました。

 

[追記2]
振り返ると筋肉の強化がキーワードかな?と思います。

おしっこや便意を感じる為には、体内の動きを感じ取る力が必要ですね。
2歳5ヶ月頃から外遊びでしっかりと体を作ってきたのですが、それが良かったみたいです。

腹筋や背筋が育ってくると、そうした筋肉に挟まれた体内を何かが通過する感覚をより感じる様になっていきました。

ですから、息子の場合は
①用を足した後のスッキリ感を理解する。
②もやもやと何かが溜まっていく感覚を理解する。
の順番で理解していきました。

とはいっても筋肉の育ちにくいタイプのお子様や、そんな事をしなくても感じ取れるお子様などタイプは様々でしょうし、トイレそのものの雰囲気や臭いが苦手な子、高さが合わない不安感で出来ない子等トイレトレーニングの苦労は千差万別ですね・・・。

あくまでもウチの例という事でご理解下さいませ。

 

 

 

 

 

 

幼稚園見学巡り(2歳6ヶ月~)

~療育による変化~

2歳半頃といえば療育機関と家庭での対応により、少しづつですが息子が成長していく様子が見え始めた頃でした。

特に図鑑・カード・本等を利用しての”知識”や”概念”の獲得といった分野が大きく伸びていく様子が見られ、記憶(特に短期記憶)が得意な事がはっきりしてきました。

獲得した知識や概念をまた遊びに取り入れて探し物ゲームをしたり記憶力を試す遊びを取り入れるなど、徐々に遊びの幅を広げていく様な事をしていきました。

 

 

~インターへの進学を断念する~

そうした中、当時通っていたインターナショナルスクールの次年度以降の面接試験があり、一旦はこうした息子の事情も含めて引き受けて下さる事になりました。

またこのまま頑張れる、とその時は本当に安堵しました。

 

しかし、息子の新しい事に挑戦する事が苦手な特性や、卒業後の進路を考えると日本語教育の重要性を優先し、インターナショナルスクールへの進学を断念する事になりました。

 

当時は生活の多くを英語で過ごしていた事もあり、息子の知識欲や手先の動きを意識したカリキュラム、明確なスケジュールの提示等、息子に最適と思っていた園を諦める事はそう容易い事ではありませんでした

 

どうすればいいかわからない・・・。

 

そんな思いからその後2ヶ月程は、トイレトレーニングに挑戦したり遊びを追求したりと、

『とにかく今は”今できる事”に集中しよう』

とただひたすら息子と向き合う毎日でした。

 

 

~見学へ~

そうはいっても秋にはどの園も出願が始まってしまう為、息子を連れて通園範囲内の幼稚園を出来るだけ見学しに行きました。

まだ多動も激しく、指示が通らなかった頃の息子と一緒に行動するだけで精一杯で、お話しを聞く事も出来ず資料だけいただいて帰る事もしばしばでした。

 

幼稚園の全般的な感想としましては、自由保育はもちろん設定保育と言われる園でさえも当時通っていたプレとは違ってのんびり・ほのぼのした印象を受けました。

 

しかしのんびり・・・とはしているものの、突然絵本の読み聞かせが始まったり音楽が流れてお歌やお遊戯が始まる事もあり

『これは急な予定変更が苦手だったり耳で聞いて理解する事が苦手な息子にとっては超難関な課題が持ち上がってしまった』*1

と内心思っていました。

 

 

 

~環境を合わせる→環境合わせる~

どの園も、多少の違いはあれど、プレ園に比べると急に場面展開が生じる様な印象。

なかなかうまくは説明出来ないのですが、無理矢理例えるなら鳥獣戯画等の絵巻物にある異時同図ミュージカルで突然歌いだすといった感覚です。*2

 

それまでは、プレでも家庭でも違う事を始める場合は一度はっきり区切りをつけて、視覚優位の子でも場面が変わる事をわかりやすく提示する様な流れ作りをしてきました。

例えば
・遊び→食事等であれば、遊びをする場所と食事をする場所は明確に分ける。
・少し興奮する様な遊び→静かに座って遊ぶ場合は、お茶休憩等を挟んで沈静化して気持ちと場面を切り替える
といった具合です。

 

これまではこの様に環境を息子に合わせてきた訳ですが、今後は息子を少しづつ環境に合わせていく必要性を感じ始めました。

 

もしかしたら杞憂に終わるかもしれません。

通い始めたら慣れる事かもしれません。

例えばスピーカーから急に大きな音楽が流れ始めても最初はパニックになるかもしれませんが、そのうち『音楽=お遊戯の時間』という様に理解してくれるかもしれません。(きっと多くのお子さんがそうして慣れていくのでしょう。)

 

しかし・・・もし慣れなければ・・・園生活が苦痛で仕方なくなるのでは?と思えてきました。

 

それにしても・・・臨機応変に対応出来る能力というのはいったいどうすれば身につけられるのか・・・皆目検討がつきませんでした。

 

成長を見せ始めた息子ではありましたが、このままでは春の入園に間に合わないかもしれない・・・という予感が何度もよぎりました。
(結局その後の半年でそこまで対応出来るようには漕ぎ着けられなくて、入園~半年程は多動やパニックが多々みらる結果に(^_^;)やはりもう少し早目に手を打っておけば良かったかもしれません。)

 

 

 

~第一候補のプレスクールにも通わせてみる事に~

まずは慣れさせる意味もあり、いくつか見学にうかがった中で発達障害に精通していて設定保育であり、息子へご理解いただける園のプレスクールに週1で通う事にしました。

 

幼稚園といっても様々な特色を各園でお持ちです。

のびのび自由遊びの中から子どもと膝を突き合わせて成長を見守って下さるタイプの園もあれば、算数や漢字といったお勉強を中心にした園まで。

 

当時通っているプレなら、得意な知識面を伸ばしつつ苦手な手先の運動を工作で伸ばすという点が好きで選んだ訳ですが、同じ内容を日本語で教育していただける園はありませんでした。

 

そこで第一候補の幼稚園での反応を見ながら、幼稚園に何をお願いし、何を家庭で見ていくのが良いのかを冷静に判断していこうと思ったのでした。
(しかしこれが・・・息子がこの数ヶ月の間に大きく成長していくという嬉しい誤算もあって、どんな事を幼稚園にお願いしたいのかを決める事がなかなか難しい作業になっていきました。実は息子は早生まれでして、あと数週間で次の学年に生まれていたらどんなに良かったかとこうした事がある度にいつも思います。)

 

結局、悩みに悩んで約半年後の入園ギリギリまで決められなかったのです。
でもこうして悩んだ事は無駄にはなりませんでした。
息子の事をそれまで以上に客観的に観察する様になったからです。


幼稚園を決めた時の事はまた3歳頃の事として別に書かせていただけたらと思います。
次回はトイレトレーニングの事を書かせていただければと思います。

 

 

[追記]

因みに余談ですが、臨機応変って英語では確か"play it by ear"・・・ つまり「耳で聴いた通りに(演奏)する」って高校で習った(遠い)記憶があります(笑)

聴く力に弱さがある息子には”その場で耳で聞きながら行動を決めていく”なんて難題かもしれません。。。

臨機応変を目指すより、徹底した予習や予測の力を高める方が本人にとっては気持ちが楽そうです。

何が起こるかわからない不安に耐えるより、多くの事象を記憶・経験させて、

「これらのうちどれかが起こるかもしれない」

と心構えさせる方が本人の特性上向いていると傍で見ていて感じます。

 

ところで"play it by ear"ですが、ちょうど小学校1年生になった今、私と楽器の合奏をする中で、間違っても相手の音を聞きながら戻れるタイミングで戻るという練習を通じて少しづつ養っている所です。

 

 

 

________________________

*1:実はこれ、小学校に行っても同じ問題でつまづいてしまった点なんです。三つ子の魂百まで・・・じゃないですが、苦手な部分を乗り越えていく事の難しさを今改めて痛感しています。

*2:

書き方が下手だすみません、日本の幼稚園への批判といった事ではございませんので悪しからずご了承下さい。私自身も普通の幼稚園出身で、色々な行事やイベントに向けて練習したり、自分の体験した事がない事に挑戦する楽しさや初めての事に出会うワクワク感がとても楽しかったものです。

実際私は全てのスケジュールがわかってしまうと少しワクワクする気持ちが薄れてしまうので息子とは間逆の感覚かもしれません。

ところが息子の目線で生活していくと、知らない何かが突然起こる事が恐怖に感じる息子の気持ちが何となく理解出来る様になってきました。そういった特性を踏まえて、さてこれから日本の多くの幼稚園の特色にどの様に対応していけば良いのか思案あぐねておりました。

”ダメ”と”おしまい”(2歳~)

家庭療育のお話しなどをしていますが、今回は”ダメ”と”おしまい”という私にとってはキーワードになった言葉についてお話しさせて下さい。
2歳以降の事ですが、時期は前後するかもしれません。

 

~”ダメ” 自己肯定感を下げる言葉~

過去記事子どもの発達障害に気付くまで 26(生後1歳9か月~2歳) でも書きましたが、指示が通りにくい事が多かった2歳前後の頃、私は良く”ダメ”という語を使っていました。

 

そんなある日です、
「そんな事しちゃダメでしょ。」

と、いつも通りに”ダメ”という言葉を使いました。(これは育児でよくみられるごく普通の一般的な声掛けの言葉・・・とこの時までは信じていました。)

 

その直後でした。

ダメ!ダメ、ダメ、ダメ、ダメーーーーーー!

と激しく頭を振りながら息子が泣き叫びました。

 

尋常ではない息子の様子、これは非常事態なのだと思いました。

 

泣き止むまで抱きかかえて時間をかけながら落ち着かせましたが、一体何が起こったのか私には理解出来ませんでした。


特に声を荒げて”ダメ”と伝えた訳でもなく、(何が”ダメ”だったのか今となっては覚えていない程)他愛も無い事を指摘しただけだったのだと思います。

(怒って”ダメ”と言った訳ではないのです、そう、本当に何気なく言ったのです。)

 

 

~ダメを使わない方法を知る~

その日子どもを寝かせた後、必死にネットを検索しました。

そもそも

発達障害を持つ人には”ダメ”と言うのではなく、ではどうすれば良いのかを伝える方が良い」

とか
「反語は使わず、望ましい行動を短く指示する。」*1

という事を書かれているサイトが多くあり、そういった対応方法をこの時知りました。

 

・・・

様々な記事を何度も何度も読み、自分の不勉強さを本当に感じました。

 

『なるほど・・・駄目とは言わず、望ましい行動を提示する事ね。それから反語を反語として理解しない等色々な特性があるという事ね。
・・・そこは改善していかなくちゃいけないな』

と、率直に思いました。

 

 

~しかし今回の真相は・・・~

しかしどうも今回は反語も使っていませんでしたし、パニックに対してしっくりくる回答とは少し違うかなぁと思っていました。
探し続ける中、とあるページに回答がありました。
(すみません、典拠をはっきりご提示したいのですが当時拝見したページを探せませんでした。見つけ次第すぐに記載したいと思います。)

『ダメ』=『ボク自身がダメ


『ダメ』=『息子が行った行為に対しての指摘』として使ったはずが、何故か息子そのものを否定する言葉として受け取るという事でした。

この解説に納得しました。正しくそういう反応をしていたのです。

 

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”ダメ”という語で自己肯定感が低下する構図をイラストにしてみました。

 

・・・この一件から”ダメ”という言葉は出来るだけ使わないですむ様にまず過去記事で書きました通り怒らないですむ育児環境を整えたり、どうしても使わなければいけない時は英語の”No”に使いかえていきました。

 

4歳の頃にはうっかり”ダメ”を使ってもパニックを起こす事はなくなりましたが、今は家庭では”ダメ”という事をする事が殆どなくなりました。

 

それに今は自己肯定感がちゃんと育っている様に思います。

 

都度有能感や自己肯定感を高められる様にスモールステップで、小さな目標とその都度の達成感を自分で感じられる様な生活を心がけてきました。

少しづつしか積み上げられませんが、どうもその”少しづつ”が大切な様です(*^^*)

 

今回の件は先に歩まれてきた発達障がいの方やそのお母さん達、そういった教育に携わってこられた方々の知識や経験に本当に助けられたなぁと感じた一件でした。*2

 

 

 

 

~”おしまい”は要求の言葉だった~

そしてもう一つずっとわかり辛かった息子の言葉の一つに

「おしまいっ!」

がありました。

 

 

日本語への弱さにがある息子ですが、いつ頃からでしょう・・・息子は”おしまい”と連呼する事が増えた時期がありました。

 

特に多かったのが、発語も増えてきたこの2歳当時~2歳4ヶ月頃だったと思います。

 

例えば本の読み終わりで”おしまい”と言う事ももちろんありましたが、どうもその場に沿わない使い方も多くて、発達センターの臨床心理士の方に”おしまい”とはどういう意味を持つ言葉なのかお聞きした事もあります。

 

”不安”や”見通しが立たない”場合に使うのではないでしょうか?という回答だったと思いますが、結果的にそうだったのだと思う事がありました。

 

ずーーーーっと”おしまい”の真意がわからないまま3歳を過ぎ、”おしまい”を使う回数もどんどん減ってそんな事を忘れていた頃です。


4歳も間もなくという頃に
「”おしまい”にして。

と、語尾を付け加えてくれた事がありました。

 

そうだったのね・・・”おしまい”は”おしまい”にしてという要求文だったのね・・・(もちろんそうでない事もあったと思います。)

 

だから見通しを立てやすい様にスケジュールやこの後の予測を提示する様にしていった事で”おしまい”が減っていったんだなぁ・・・と合点。

 

 

息子は他人の模倣が苦手で、特に言語面では他人の使い方を真似て習得する方法ではなく、語彙そのものの意味を理解し、自分なりにアレンジを加えたり工夫をして使う特徴があります。

 

そういった特性がこの頃から出ていて、”おしまい”も自分なりに要求語として工夫して使っていたのでしょうね。

 

でももし当時、それがもっと早くにわかっていれば。
相変わらずの私の共感性のなさを痛感した事例でした(笑)

 

 

 

 

<追記>

過去記事の追記に『当時こうした勉強を進める中で佐々木正美先生のブログや著書の中から考えを学ぶ事が多かった』と記載していました。

先生の本を読み進めるうちにTEACCHに出会えた事は本当に大きな事でしたし、先生の子ども達に向けられた優しい眼差しに何度も救われる思いをした事を思い出します。

 

*1:当時はNPO法人 岡山県自閉症児を育てる会さんの自 閉 症 の し お りの『第2章 自閉症児の育て方』で書かれている事などを参考にさせていただきました。今でもよく拝読させていただいております。

*2:この頃に読んだ知恵袋サイトの

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

という質問に対するベストアンサーの方の考え方等が非常に参考になりました。『小さいから分からないだろう、はナンセンス。必ず、本人に許可を求める』こういった姿勢を自分も取り入れていこうと先輩お母さん達の言葉から学びました。

療育を決めた時―感覚統合(2歳5ヶ月)

~療育への期待~

随分前の記事で

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

発達相談をした結果、療育を受けられる事になった経緯を書きました。

しかし、実際には通い始めるまでに少し時間があった為、私なりに出来る事を模索しながらアプローチをし始めた・・・といった経緯を前回まででお伝えしてきました。*1

 

そうして模索していく中で、

当初は主訴として”言葉の遅れ”を訴えての療育希望であったのですが、息子にとって

”言葉とはどういった役割なのか?”を根本的に理解させていく事が本当に必要な事なんじゃないかなぁ・・・

という事に気付き始めました。

 

『遊び道具を取って欲しい』

『一緒に遊んで欲しい』

『お腹が減ったり疲れた気持ちを理解して欲しい』

 

そういった事を言葉でなくても表情や何かでまずは表出する事そのものに弱さを抱えている事を私なりに理解していったからです。

 

余談ですが、日本語(いえ言葉の概念や機能というのでしょうか?)ってすごいなぁと思う事があります。

ブログを引っ越す以前の記事で『内部要求の掴み取り』というお話しをさせていただいた事があります*2

 

『内部要求の掴み取り』とは自分の体内に起こった要求などを脳で適切にキャッチ出来る能力の事を私自身が勝手にこう名付けてしまった訳ですが(^^;実はこうした感覚は日本語ではある熟語で表現出来ちゃうんです。

 

そのイラストをこちらでも掲載させて下さいネ。

f:id:let-me-pick-you-up:20171112100905p:plain

よくよく考えればこれはつまり『感知』を図式化したイラストなんですよね。

感知とは感じている事を知る事で、感じているだけではこのイラストにはなりません。

自分がお腹が減ったと感じている事に気付く事が出来て始めて

「おなかがへった」

と表出出来るのかな?と思うのですが、息子の場合この『感知』の多分”知”(イラストの②にあたる部分)が最も苦手なのだろうとこの頃アプローチを通じて薄々気付き始めたのです。

 

ですので、言葉はツール・・・。

息子にとって療育をお願いしたい部分は、そういった言葉も含めた様々なツールを使いこなす能力を促す事・・・ものすごく感覚的な難しい分野になると思うのですが『感覚統合』という分野でのプロのアプローチをお願い出来たら・・・と考える様になりました。

 

 

~療育希望を伝えてみる~

そんな事を考えていたある日、発達センターの担当の方から療育内容についてのご連絡がありました。

「言葉の遅れを気にされているとの事でしたが、言葉の教室は人数が多くて暫くお待ち頂く事になるかも知れません。」

と言われましたので、渡りに船とはこの事。すぐに

「あの、感覚統合の教室はございますか?もしそれに相当するものがあればそちらを受けさせてみたいと思うのですがいかがでしょうか?」

と伝えました。

(私が素人目に息子には感覚統合が向いているのではないか?と考えていますがそれは間違っていませんでしょうか?という意味も含めての伝え方をしました。)

 

すると

「え、感覚統合ですか?あります。そちらなら多分すぐご案内出来ると思います。」

とお返事があり、トントン拍子で療育へのお話が決まりました。

 

ずっと息子と二人で模索しながらやってきた不安感から解放された気分でした。もう二人で頑張らなくても良いんだ・・・、と。

 

 

~プレに報告する~

そして当時通っていたプレスクールに、以前実施した発達検査の結果と療育を受ける予定などを正直に報告しました。

どうなるかなと少し不安ながらの報告でしたが、そんな事は心配無用でした。

それまでも一生懸命息子に手厚い対応をして下さっていたプレの先生方でしたが、尚一層息子の特性に合わせてご対応下さる様になりました。

 

「お子さんに、まず5分着席出来る様に促したら頑張って座れました!」

とか、

「スプーンの持ち方を少し変える様に伝えたら、頑張ってくれました!」

と、今の息子にとって難しい点とそれに対する息子の努力、それらを評価した事等を毎回教えて下さるのです。

 

こうしてプレでも精一杯のご支援を受けながら伸びを見せていく息子。

 

しかし先生方に全て任せておけば良い、とは私は思えませんでした。

 

それはいつか卒業したらまた息子と二人で頑張らなければいけない日がくるでしょう。その時に『どう解決していけば良いのかわからないわ・・・。』と思う事が予想されたのです。

 

そうならない為にも独学で勉強しそれを実践してきたのですが、全て自分の推察や想像で進めてきた事。

『正しい対応を私は出来ているのかどうか?』

という不安感が常にありました。

 

そういった意味でも始まった療育は息子だけでなく私の心理面を大きくフォローし、支えて下さる存在となりました。もし対応方法が不安な場合は療育機関に相談出来るという安心感が出来たからです。*3

 

 

 

~療育を受けてみる~

どんな療育を受けたかまでの詳細な内容は控えようかなと思いますが、つくづく思うのは

「何と先生運に恵まれた子なんだろう!」

という事です。

 

私が考えていた事、

これまでに気付いた事、

気付かなかった事、

全てを把握されているかの様なフォローをして下さる先生にこの療育で出会えたのでした。

 

で、当時はまだまだ指示に従えない事や言葉の拙さもあったのですが上手に遊びに誘って下さったり切り上げるタイミングを見せて下さったり。

 

すこし成長するにつれ、これが本来の息子なのかな?と思える様な性格の地の部分が出る様になってきたのですが、当初に比べてだいぶ元気で(やんちゃ?と言った方が正しいかもしれません(笑))多弁で(口の多動が随分目立つ様になりました(笑))多動になった部分にも上手く合わせ、それに対する問題点を私に見せて下さいます。

 

そんな先生に対し、私の方も日々の問題点を先生との遊びの中で出していきます。

 

息子とのやり取りを先生に見ていただく事で課題を一緒に考えていただいている、と当時は感じておりましたし、そうしたやり方を最後まで続けられることが出来ました。

 

 

 

感覚統合は遊びを通じて子どもの苦手な部分にアプローチしていく方法なのかな?と思います。

 

例えば指示に従う事が難しいタイプの子どもへは、視覚優位の子ならイラスト等を用いて今から遊ぶ内容の説明をして、一緒に遊ぶ内容を理解させる事からはじめ、その後徐々に耳からの説明だけでその場に適した行動を自分で選択出来る様に促していく、といった手法をとるなど、その子その子の課題を感覚面を含めながら一つづつ対応していく、といった感じでしょうか。

 

その他にも感覚へのアプローチとして足の裏や背中など見えにくい部分の感覚への理解を促して自分の体のパーツの動きを確認したり、そういったパーツを動かす訓練をしたりという内容になるかと思います。(もっと沢山の内容がありますが、詳細は割愛させて下さいませ。)

 

毎回同じ様に見えても、子どもの一ヶ月はとても大きな期間です。先月出来なかった事が次の月には出来る様になっていたりします。それがほんの些細な変化でも、その小さな一歩の為に子どもの心の中では大きな葛藤があり、それを乗り越えて不安だった動きへの一歩を踏み出していく過程がはっきりと感じられます。

そういった小さな変化を私と同じ様に感じて下さる先生の存在に本当に感謝の毎日でした。

こうして療育を始めた結果、息子は急激な成長みせはじめていくのでした。

 

 

それでは次回は、「おしまい」の繰り返しや「ダメ」という語への恐怖感をお話し出来ればと思います。

 

*1:『発達の凸凹への対応』シリーズ、『感覚過敏・鈍麻への試み』シリーズ、『遊びをせんとや…』シリーズです。

*2:そちらについては後日サブブログにUPさせて下さい。

*3:今となれば、何が正しいかなんてあまり気にしなくて良いのだと思っています。ただごく当たり前で、一番丁寧な接し方や育児を心がける事・・・つまり発達障害の子にとって望ましい育児は定型発達の子やどんな子にとっても最良で最適の育児である事を心がけるだけで良いのだと思います。どんな子にとっても寄り添い同じ目線に立つ事は決して悪い事ではないと今は信じています。

ただ、当時は発達障害の子どもに対してしてはいけない事はどんな事なのか、定型発達の子とどう異なる教育をしていけば良いのかばかりを気にしていました。知らなければいけないのは、その子が何が苦手なのか、何が好きなのか、それって別に特別な事ではなくごく当然の事よね・・・と息子に教えてもらい今に至ります。